サフランは耐寒性が強く、特に難しい手入れは必要ないので育てやすい植物の一つです。
サフランの香りは心を落ち着かせたりリラックス効果があったりと、ストレスの多い現代人にぴったりなハーブですが、雌しべは高級スパイスの原料となるため儲かる副業としてサフラン栽培が注目されています。
ただ、数多くの雌しべを収穫したいとなれば、できるだけ球根を太らせる必要がありますが、そのためには適切な管理が必要となります。
ここでは、サフランを育てる方法や、掘り上げなどによって球根を太らせる方法をお伝えしていますので、栽培時の参考にしていただけたらと思います。
サフラン栽培に適した環境づくり
サフランは日当たりと風通しのよい場所で育てます。
基本的には涼しい気候を好みますが、極端な寒さは避けるべきです。成長期間中は日中の気温が15〜20度C程度、夜間は5〜10度C程度が理想的です。
用土づくり
水はけと通気性に富み、適度な保水性のある土が適しているので、市販の草花用培養土を用いるか、赤玉土小粒6:腐葉土3:牛ふん堆肥1などの割合で配合した用土を用います。
また、酸性土壌を嫌うので、植えつけ前に苦土石灰を混ぜておきます。
水と肥料の与え方
水やりは、生育期は土が乾いたらたっぷりと行います。ただし、過湿にならないように注意します。初夏には茎葉が枯れ始めるので、徐々に水を控えて休眠させます。
肥料は元肥として緩効性の化成肥料を規定量の半分くらい用土に加え施します。追肥は、花後の11月下旬と生育期の2月下旬にカリ分の多い液体肥料を施します。
地植えの時期と方法
サフランの地植えの時期は、8月下旬から9月中旬がおすすめです。これを過ぎてしまうと花が小さくなってしまう可能性があるので気をつけましょう。
サフランの地植えの方法は次のとおり行います。
- 風通しのいい日なたを選ぶ
- 植えつけ前に苦土石灰を混ぜておく。
- 球根2個分くらいの深さに植えつける。
庭植えで水はけが悪い場所の場合は、腐葉土などの有機物とパーライトや川砂などをすき込んでおくと良いでしょう。
また、球根を浅く植え付けてしまうと、芽をたくさん出す代わりに花付きが悪くなってしまうため、植え付ける深さに注意が必要です。
鉢植え・プランターで育てる方法
サフランは鉢植え・プランターでも育てることができます。
高温多湿を嫌うので、風通しのいい日なたに置きましょう。土は小粒の赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜたものや市販の花の土を利用します。酸性土壌を嫌うので、植えつけ前に苦土石灰を混ぜておくとよいでしょう。
球根の植え付けは、8月下旬から9月上旬が適期です。これを過ぎてしまうと花が小さくなってしまう可能性があるので気をつけましょう。
鉢に用土を入れ、球根1個分の深さに球根を植えます。地植えの時と同様に植え付けの深さにはご注意ください。
植え替え時期と方法
サフランの植え替えの適期はあたたかくなった3月~4月が適期です。
植えっぱなしでも3年~5年ほどはきれいに花を咲かせますが、2年~4年で適宜古い球根を取り除くことで球根を充実させられます。
鉢植えの場合は5号鉢に5~6球とし、球根1個分くらいの深さに植えつけます。庭植えの場合は10cm程度の間隔とし、球根2個分くらいの深さに植えつけます。
サフランの花が咲く時期と香り・花言葉
サフランはアヤメ科クロッカス属の球根植物で、10月から11月にかけて開花します。
花は紫色で、中央に赤い雌しべが3本飛び出しています。この雌しべがサフランのスパイスとして使われる部分です。サフランは1つの花から3本しか採取できないため、非常に貴重で高価なものです。
花が咲いた後に細長い葉を伸ばし、春になると枯れて休眠期に入ります。その後、秋にまた花を咲かせるというサイクルを繰り返します。
サフランの花はやさしい甘い香りを持っています。この香りは雌しべから出るエッセンシャルオイルによるもので、香料としても利用されます。サフランの香りには鎮痛や鎮静の効果があるといわれており、気分を明るくする効果もあります。
花言葉は、「歓喜」「過度をつつしめ」「濫用するな」です。これらの花言葉は、サフランの薬効や歴史に由来しています。
一方で、サフランを過剰に摂取すると神経や脳を刺激し、歓楽に陥ってしまうという危険性もありました。そのため、「過度をつつしめ」と「濫用するな」という戒めの意味を持つ花言葉もつけられています。
花が終わったらやるべきこと
サフランは、花が咲き終わった後に球根の手入れをしっかりと行うことで、翌年も花を咲かせることができます。
ここでは、サフランの花が終わったらやるべきことについてまとめました。
やるべきこと | ポイント |
花がら摘み | 花がら摘みとは、花を引き抜いて捨てることです。花がらが残っていると、球根に栄養を奪われたり病気や害虫の原因になったりするために行います。花がら摘みは、花がしおれてしまう前に行うのがベストなタイミングです。 |
肥料 | 球根に栄養を与えて翌年の開花を促すためには肥料が必要です。11月下旬と 2月下旬の2回ほど、化成肥料を適量分のみ株元にまきます。肥料は多すぎると球根が腐ってしまうので注意しましょう。 |
水やり | 水やりは、生育期には土が乾いたらたっぷりと行います。ただし、過湿にならないように注意します。初夏になると茎葉が枯れ始めるので、徐々に水を控えて休眠させます。 |
球根の掘り上げと保管 | 夏の高温多湿に弱く、球根が腐ってしまう可能性があるため球根を掘り上げます。黄変した葉をつけたまま掘り上げます。掘り上げた球根は雨の当たらない風通しの良い場所で乾かし、完全に茎葉が枯れたらそれらを取り除いて涼しい場所で保管します。 |
分球 | 球根は分球して小さくなるので、翌年は咲かないか花が貧弱になることがあります。しかし、養成すればまた肥大して立派な球根になります。分球した小さな球根は早く大きくするために、植えつけ後に蕾が伸びてきたら摘み取ります。また、分球しないように脇芽を取り除くことも大切です。 |
サフランの芽かきの方法と時期
サフランの花つきを良く育てるには、芽かきが必要です。
芽かきとは、サフランの花が咲き終わった後に新しくできた芽を間引くことです。この芽は元の球根から養分を奪ってしまうため、間引かないと翌年の花付きが悪くなります。
芽かきの方法は、以下のとおりです。
- 花が咲き終わったら新しくできた芽を探す。(芽は葉の付け根から出ています)
- 芽を指でつまんで引っ張る。
- 芽が取れたら土に埋めずに捨てる。(土に埋めると腐って病気の原因になる可能性がある)
- 冬から春にかけて何度か芽かきを行い、芽が出なくなるまで続ける。
サフランは10~11月に花を咲かせるので、芽かきはこの時期以降の行うことになります。
サフランの掘り上げ時期と方法
サフランは10~11月に花を咲かせますが、その後は細長い葉を伸ばして球根を育てます。この葉が春になると枯れてしまい、球根だけになります。この球根を掘り上げることで、翌年も花を咲かせることができます。
サフランの球根を掘り上げる時期は、葉が完全に枯れる前です。葉が完全に枯れてしまうと、球根が小さくなってしまったり、球根が腐ることもあるので注意が必要です。一般的には、葉が1/3~1/4枯れた頃が掘り上げの適切な時期とされています。
サフランの球根を掘り上げる際は、以下の手順で行います。
- シャベルやスコップなどで優しく土を掘り起こす。
- 掘り上げた球根についた土を落とす。(水洗いはしない)
- 球根は親球と子球に分かれているので、親球から子球を優しく剥がす。
- 分けた球根は日陰で風通しの良い場所に置く。
- 次回の植え付け時期(8~9月)まで乾燥させないように保管する。
以上がサフランの掘り上げ時期と方法です。
サフランは掘り上げた後も新しい芽を出すことがありますが、これらは間引く必要があります。間引かないと元の球根が十分に太らず、花付きが悪くなってしまうためです。
なお、掘り上げた球根は親球はペチャンコになっており、子球は親球の上に乗っている状態なので、これを優しく剥がします。
球根を補完する際は、ふるいやザルなどで吊るすとやりやすいでしょう。
サフランの掘り上げは少し手間がかかりますが、毎年美しい花を楽しむために必要な作業です。
球根は植えっぱなしで毎年咲くのか
サフランの球根は植えっぱなしでも毎年花を咲かせます。
ただ、掘り上げをせずに植えっぱなしの状態を数年間続けていると、花は咲くが小さったり、球根が腐りやすくなってしまう点には注意が必要です。
球根が腐ってしまうと花は咲かなくなりますので、できるだけ掘り上げをして適切に管理したいですね。
球根の育て方・太らせる方法
サフランの球根をり上げて保管して翌年に再び植え付けることで毎年花を楽しむことができますが、その際には球根を太らせることが重要です。
太った球根は花付きが良くなり、スパイスとして利用する雌しべの収穫量も増えます。
サフランの球根を育てて太らせるには次のようにすると良いでしょう。
やること | ポイント |
球根を土に植え付ける | 風通しがよく、日当たりと水はけの良い場所に植え付けるようにします。時期は8月~9月頃が適期です。 |
球根の植え付け方 | 鉢植えでは球根1個分、庭植えでは2個分の深さに植え付けます。複数の球根を植える場合は、10センチ程度の間隔をあけます。 |
肥料を与える | 夏の生育期にリン(P)カリ(K)を含む肥料(草木灰など)を与えます。 |
脇芽かきをする | 球根は芽の数だけ分球するので、芽がたくさんあると小さな球根しかできません。来年も花を咲かせるためには、芽を1~2本程度残して、他の芽は摘み取っておくと良いでしょう。 |
春に掘り上げる | 春になり葉が黄色くなって枯れ始めたら掘り上げます。 |
サフランの球根の増やし方
サフランは分球という方法で増やすことができます。分球とは、親球から分かれた子球を別々に植えることで、新しい株を作る方法です。
サフランの分球のタイミングは葉が枯れた後です。これは4月下旬~5月上旬頃になります。この時期に分球することで、子球が十分に成長している状態になります。
実際の分球の方法は次のとおり行います。
- 球根を掘り上げる。
- 掘り上げた球根を日陰で乾燥させる。
- 親球から子球を引き離す。
- 引き離した子球は日陰で風通しの良いところで保管する。
親球から剥がす際は、無理に剥がすと傷つけてしまうので注意しましょう。
なお、サフランの分球した子球の保管は、乾燥させた後に密閉できる容器やネットなどに入れて涼しく暗い場所に保管するようにします。
高温多湿を嫌うので、冷蔵庫や冷暗所が適していますが、湿気やカビに注意して定期的にチェックすると良いです。
土なし・水なしでできるサフランの放置栽培
サフランは球根植物で、球根に花を咲かせるための養分が備わっているため、土に植えずにそのまま室内に置いておくだけでも花が咲きます。
この方法は、その年限りで花を楽しみたい場合や、手軽にサフランの花を楽しみたい場合におすすめです。
放置栽培の方法は、以下のとおりです。
- 球根の尖った方を上向きにして、小皿や器などに置く。
- 直射日光が当たらない明るい場所に置く。
- 水やりや肥料を与えずにそのまま放置する。
たったこれだけで、10月中旬頃から11月頃にかけて紫色の花が咲き始めます。
ただし、この方法では翌年も花を咲かせることは難しいです。花を咲かせると球根が痩せてしまうため、花後に土に植えて球根を太らせる必要があります。
大きく充実した球根ほど、多くの花を咲かせる傾向があるので、球根を育てて長く楽しめるようにしたいですね。
室内での育て方
サフランは地植えで育てられますが、同様に室内で育てることも可能です。ここでは、サフランの室内での育て方について詳しくご紹介します。
ポイント | |
置き場所 | 室内での置き場所はできるだけ窓際は望ましいです。ただし、直射日光が当たると葉焼けを起こすことがあるので、カーテンなどで調節しましょう。 |
用土 | 屋外と同様の用土で構いません。詳細は「サフランの栽培に適した環境」をご参照ください。 |
植えつけ | 球根自体で花を咲かせることができるので、 水も土も使わずに育てることも可能 です。鉢植えの場合は5号鉢に5~6球とし、球根1個分くらいの深さに植えつけます。 |
水やり | サフランは生育期には 土が乾いたらたっぷりと水やり を行います。ただし、過湿にならないように注意します。初夏になると茎葉が枯れ始めるので、徐々に水を控えて休眠させます。水栽培もできますが、 1シーズンのみ となります。 |
肥料 | 屋外と同様の肥料で構いません。詳細は「サフランの栽培に適した環境」をご参照ください。 |
病気と害虫対策 | サフランは軟腐病やネダニ に注意しましょう。軟腐病は夏の高温多湿時に発生しやすく、肥料の施しすぎによって発生を助長してしまいます。ネダニは高温になると発生しやすく、葉に白い斑点ができます。予防としては、風通しをよくすることや水をかけて湿度を上げることが効果的です。 |
球根の掘り上げと保管 | 室内で育てる場合でも掘り上げは行います。詳細は「掘り上げ時期と方法」をご参照ください。 |
夏越しは球根が腐らないように注意する
サフランは耐暑性はあまりなく、湿度の高い環境を嫌うため、花後に球根を植えっぱなしにして夏を迎えると、腐りやすくなってしまいます。
そのため、球根を掘り上げて涼しい場所で保管します。掘り上げた球根は日陰で乾かし、親球と子球に分けてから新聞紙などで包みます。保管する場所は湿気が少なくて涼しいところで、定期的に風通しを良くします。
なお、掘り上げについてはサフランの掘り上げ時期と方法をご参照ください。
耐寒性と冬越しの方法
サフランは耐寒性が強く、基本的には特別な防寒対策をしなくても十分に冬越しができるとても育てやすい植物です。
ただし、凍結すると球根が傷む可能性があるので、寒冷地の場合は雪が冬前にマルチングをして保温しておくと安心です。
凍結さえしなければ冬越しできるので、栽培地域の気温に合わせて冬越し対策を調整してください。
サフラン栽培は北海道でも可能なのか
耐寒性の強いサフランは、寒さが厳しい北海道でも栽培は可能です。
北海道でも上記のとおりの冬越し対策で問題なく育てることができます。
実際に北海道の農園でもサフラン栽培を行っているところはたくさんあることでも栽培可能であることがわかります。
収穫時期と方法
サフランの収穫時期は10~12月に咲く花が咲いたらすぐです。
サフランの収穫物は雌しべですが、花が満開になると花粉が付いて品質が落ちるので、つぼみの頃に花ごと摘み取ります。
摘んだその日に雌しべを取り出しますが、雌しべは3本に分かれており、紅色の部分だけを収穫し、黄色い部分は取り除きます。
この雌しべだけを取る作業は手作業で行われ、効率よく作業するには熟練した技術が必要です。
サフラン栽培は儲かる副業と言われる理由
サフラン栽培は副業としては儲かる仕事だと言われることがありますが、理由としては次の2つが挙げられます。
- 収穫物のスパイスの単価は世界一高い
- サフラン栽培は難しくない
上記2点について、詳細をお伝えしていきます。
サフランは重さあたりの単価が世界一高いスパイスであり、1gの相場は約1,000円、1kg当たりの価格は100万円以上にもなります。
その理由は、サフランはアヤメ科の花の雌しべを乾燥させたものであり1gのサフランを収穫するのに必要な花の数は150~160個と言われているからです。また、摘み取りは全て手作業でしかできず人件費がかかる点も大きいです。
しかし、日本国内では農家の方の高齢化や農業従事者の減少などが原因で年々生産農家が減少しています。単価の高い作物ではありますが、生産コストに見合わないということで辞めてしまう方も多いと言われています。
ただ、副業としてはサフラン栽培は可能性がありそうです。サフラン自体は非常に栽培がしやすく、手間暇のかからない作物です。
収穫のあとの半年は基本的には球根を大きくするために植えて埋める時期ですし、球根を収穫したあとも、基本的には暗く涼しく風通しの良い場所で寝かせておくだけです。農業経験の無い方にも勧めやすい作物なので副業としては儲かるという側面はあるでしょう。
サフランの育て方に関するQ&A
ここでは、サフランの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。
- 水栽培で咲かない理由は?
- クロッカスとの違いは何?
- サフランは危険なハーブ?
- サフランモドキの育て方も同じ?
- 球根はサカタのタネで売ってる?
上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。
水栽培で咲かない理由は?
サフランの水栽培で咲かない理由として考えられるのは、水の量や肥料の管理が不適切な場合です。
水栽培で育てるには水に球根が浸からないようにすることが大切で、水に浸かってしまうと球根が腐ってしまいます。
また、逆に水が少なすぎると球根が育ちにくくなります。
水は毎日か数日に1度、汚れないように換えてあげましょう。
そのほか、花が咲き終わったら液体肥料を与えることも必要です。
ただ、あまり濃すぎると球根が腐ってしまうので、通常の倍くらいの薄さにしておきましょう。最初からその濃さの液体肥料に入れるのではなく、徐々に濃度をあげていくのが失敗しないコツです。
クロッカスとの違いは何?
サフランとクロッカスはどちらもアヤメ科クロッカス属の球根植物です。 しかし、サフランはクロッカス属の中でもサフラン種という特定の種類であり、クロッカスは総称で70~80種類もの品種があると言われています。
つまり、サフランはクロッカスの一種であると言えますが、クロッカスはサフラン以外にも多くの種類があるということです。
サフランとクロッカスの主な違いについて一覧にまとめると以下のとおりです。
サフラン | クロッカス | |
開花時期 | 秋咲きで、10月~11月に紫色の花を咲かせます。 | 春咲きで、2月~4月に白・黄・紫などさまざまな色の花を咲かせます。(品種によっては秋咲きもあり) |
花の色 | 紫色の花しかないが、濃淡や模様が異なる | 紫色以外にも白や黄などさまざまな色の花を咲かせます。また、藤色やピンクなど混合色や絞り模様もあります。 |
雌しべの色と形 | 赤またはオレンジ色で長く伸びていて、花弁の端まで届く。 雌しべの先端は3つに分かれてていて、小さく細い。 | 黄色で短くてふわふわしていて、花弁の中央に集まっている。 雌しべの先端は3つに分かれ、大きくてひらひらしている。 |
食用の有無 | 赤い雌しべを乾燥させたものが香辛料やハーブティーなどに使われる。 | 食用には用いられない。 |
サフランは危険なハーブなのか?
サフランには血行改善や記憶力向上などの効果があるといわれており、適量であれば安全なハーブです。
ただし、過剰に摂取すると副作用が起こる可能性があるので、その点においては危険性があるとも言えるでしょう。
サフランに含まれるクロセチンという色素成分は、1日の摂取量の目安としては0.1~0.3gが適切です。これを超えると、頭痛や吐き気、下痢などの消化器系の不調や、アレルギー反応を引き起こすことがあります。
また、5g以上摂取すると皮膚や粘膜が黄色くなる黄疸様症状や、出血や尿毒症などの重篤な症状が現れることもあります。
このような場合は、すぐに医師の診察を受けるようにしましょう。
サフランモドキの育て方も同じ?
サフランモドキとは、ヒガンバナ科タマスダレ属の植物でピンク色のユリに似た花を咲かせる常緑多年草です。
サフランとは別の種類で、花の雌しべから採取される高価なスパイスではありません。サフランモドキは日本に江戸末期に渡来し、当初はサフランと誤認されましたが、明治初期に訂正されたという経緯があります。
サフランモドキの育て方はサフランと大きな違いはありませんが、半日陰でも十分に育つ点や用土は選ばず育つ点が異なります。
球根はサカタのタネで売ってる?
サカタのタネではサフランの球根の販売はされています。
特大球(球周約13cm)10球1組が通常価格1,210円で売られているので、サフランの球根を購入したい方はサカタのタネの販売ページを確認してみてはいかがでしょうか。
まとめ:サフランの育て方のポイント
サフランは球根植物で、8~9月に植え付け、10~11月に花を咲かせます。
高級スパイスや染料として知られる植物ですが、自宅でも簡単に育てることができます。
耐寒性が強く冬場は特に気をつける必要はありませんが、夏場は高温多湿を避けて涼しい場所で管理することが大切です。
ポイントとしては、植えっぱなしにするのではなく掘り上げや芽かきなどを行って球根を太らせる点が挙げられます。
花付きの良いサフランにするには必要な作業なので、忘れずにやっておきましょう。