エキナセアは、夏から秋にかけてカラフルな花を咲かせる宿根草です。
花の中心部が盛り上がっている特徴的な形をしており、切り花としても人気があります。
エキナセアは丈夫で育てやすい植物ですが、品種によっては草丈や花色、花形が異なります。
この記事では、エキナセアの基本的な育て方と、グリーンジュエルやバージンなどのおすすめの品種について紹介します。エキナセアを庭やベランダで楽しみたい方は、ぜひ参考にしてください。
エキナセア栽培に適した環境づくり
エキナセアは湿気が多い環境を嫌うので、水はけと風通しの良い日向などに置いてあげるといいでしょう。
エキナセア栽培に適した環境づくりのポイントは次のとおりです。
用土づくり | 根腐れしやすいので、排水が悪いと育ちません。赤玉土4:鹿沼土3:腐葉土3の配合土などがおすすめです。 |
水やり | 土の表面が乾いたらたっぷりと行いますが、葉にかからないように注意しましょう。鉢植えの場合は鉢底から水が出るまで与えます。ただし、夏は蒸れやすく冬は凍結しやすいので、気温によって調節します。 |
肥料 | あまり必要ありませんが、植え付けの際に緩効性の肥料を少量混ぜると効果的です。また、生育期に液体肥料を月に1~2回与えると花つきがよくなります。 |
種まき時期・方法
エキナセア種まきの時期は、春(3月~5月)か秋(9月~10月)がおすすめです。春にまいた種は翌年の初夏に、秋にまいた種は翌年の秋か再来年の春に開花します。
種まきの方法は以下のとおりです。
- 育苗箱など底の浅い容器に赤玉土を入れて平らにする。
- 種をばらまくようにして土の上に置く。
- 種は軽く隠れる程度に覆土する。
- 発芽するまで土が乾かないように霧吹きなどで水やりを続ける。
- 10~14日ほどで発芽する。
- 本葉が2~3枚になったら育苗ポットに仮植えする。
- 本葉が5~8枚になったら、鉢か地面に植え替える。
エキナセアは丈夫で育てやすい花ですが、水やりは適度に行うことが大切です。水の与えすぎは根腐れの原因になります。
また、日当たりと風通しの良い場所で育てると花つきもよくなります。
発芽日数と発芽率
エキナセアの種は、発芽するまでに約14日ほどかかります。発芽率は種の新鮮さや管理状態によって異なりますが、一般的には50~70%程度と言われています。
発芽を促すためには、以下の点に注意すると良いでしょう。
- 種は浅く蒔く。(軽く種が隠れる程度に覆土する)
- 種まき後は、土が乾かないように水やりを続ける。
- 発芽までの間は、日光を遮るものをかけて暗くする。
- 発芽したらすぐに明るい場所に移す。
- 発芽適温である15~20℃を保つ。
発芽しないときの対策(キッチンペーパーを使う方法)
エキナセアの種は、発芽するまでに約14日ほどかかりますが、土が乾燥していたり、温度が低すぎたりすると発芽しないことがあります。
そんなときは、キッチンペーパーを使って発芽させる方法がおすすめです。
キッチンペーパーを使って発芽させる方法は以下のとおりです。
- キッチンペーパーを2枚重ねて水に浸して水気を切る。
- 種をキッチンペーパー(1枚)の上に置く。
- もう1枚のキッチンペーパーで覆う。
- そのままジップロックなどの密閉袋に入れる。
- 中の空気を抜く。
- 袋を暗くて温かい場所(15~20℃)に置く。
- 毎日袋を開けてキッチンペーパーが乾いていないか確認する。
- キッチンペーパーが乾いていたら水を足す。
キッチンペーパーを使って発芽させる方法は、土にまくよりも発芽率が高くなることがあります。また、発芽した種の状態も確認しやすいです。
エキナセアの種が発芽しないときは、ぜひ試してみてくださいね。
地植えの時期と方法
エキナセアは、日当たりと水はけのよい場所で庭植え(地植え)することができます。
地植えの適期は、4月~5月と10月頃です。この時期なら、根付きやすく開花にも影響しません。
ただし、気温や土壌の状態によっては時期をずらす必要がある場合もあります。気温が低すぎたり土が凍っていたりすると、根が傷んだり枯れたりする恐れがあるのでご注意ください。
庭植えの時期と方法は以下のとおりです。
- 日当たりと風通しのよい場所を選ぶ。
- 土を耕して腐葉土や石灰を混ぜ込む。
- 苗を鉢から取り出して根をほぐす。
- 土に穴を掘って苗を植える。
- 土をしっかりと押さえて水やりをする。
株が密集すると病気や害虫にかかりやすくなるため、株と株の間隔は20〜30cmほど空けましょう。
鉢植え・プランターで育てる方法
エキナセアは地植えだけでなく、鉢植えやプランターでも育てることができます。
エキナセアには草丈が1m以上になる高性の品種と、30cmから50cm程度の低性の品種がありますが、鉢植えやプランターで育てる場合は、低性の品種を選ぶと管理しやすいです。
また、エキナセアは花色や花形が豊富な品種があるので、自分の好みや庭やベランダの雰囲気に合わせて選ぶと良いでしょう。
エキナセアを鉢植え・プランターで育てる場合でも、地植えで育てる方法と大きく変わりませんが、以下の点に注意すると良いでしょう。
- 根詰まりしやすいので、毎年根をほぐして古い土を落として新しい用土で植え直す。
- 7号(直径21cm)以上の鉢やプランターを使用する。
- 株と株の間は30cm以上間隔をあけて植え付ける。
- 長雨の時は軒下に移動するとよい。 (うどんこ病の予防になる)
- 冬場に地上部分がなくなっても水やりを忘れない。
植え替え・移植の時期と方法
エキナセアは、鉢植えやプランターで育てる場合は、根詰まりを防ぐために定期的に植え替えや移植を行う必要があります。
植え替え時期は、春(4月~5月)か秋(10月頃)が適期です。
植え替えの方法は次のとおりです。
- エキナセアを鉢から抜き取る。
- 根が鉢に張り付いている場合は、鉢を軽く叩いてほぐす。
- 根をほぐして古い土を落とす。
- 根が絡まっている場合は切り離しても問題ありません。
- 新しい鉢に水はけのよい用土を入れる。
- 新しい鉢に植え付ける。
- 空気が入らないように鉢の周囲に用土を詰めて固定する。
- 水やりをする(水やりは株元に与える)
エキナセアは、植え替えや移植をすることで健康な株を維持することができます。適切な時期と方法で行ってくださいね。
開花時期・花言葉
エキナセアの開花時期は、6月から10月頃です。
エキナセアは、花の中心部が盛り上がっており、茎を分かれて伸ばした先に花を咲かせます。開花したあとは徐々に花弁を下げていくのが特徴的ですが、エキナセア・バージンなど一部の品種には花弁を垂れ下げないものもあります。
花言葉は、「深い愛」や「優しさ」、「あなたの痛みを癒やします」といった意味があります。エキナセアの花言葉は、北アメリカの先住民がハーブティーとして用いたことや、鎮痛や免疫力を高める効果を持つことに由来しています。
エキナセアの花言葉は、色によっても変わります。例えば、赤色は「深い愛」、ピンク色は「優しさ」、オレンジ色は「あたたかな愛」、黄色は「包みこむ愛」、白色は「癒し」などとなります。
花が咲かない・葉っぱばかりになる理由と対策
エキナセアは、夏から秋にかけて長く咲き続ける花ですが、時には花が咲かない・葉っぱばかりになるという悩みが起こることがあります。その理由と対策について説明します。
花が咲かない・葉っぱばかりになる理由は、主に以下の3つです。
根詰まり | 鉢植えの場合、根が鉢の中で増えすぎて栄養や水分の吸収が悪くなることがあります。根詰まりを起こすと、花芽の形成が妨げられて花が咲きにくくなります。 |
日照不足 | 日当たりと風通しの良い場所を好みます。日照不足になると光合成が十分に行われず、花を咲かせるエネルギーが不足します。 |
過剰な肥料 | 肥料をあまり必要としません。過剰な肥料を与えると、葉っぱの成長が促されて花の成長が抑制されます。特に窒素分の多い肥料は葉っぱばかりになる原因になります。 |
対策としては、定期的な植え替え、適切な環境づくりを行う必要があります。
肥料は、窒素分の多い肥料は避けて、リン酸分やカリウム分の多い肥料を選ぶようにすると良いでしょう。
エキナセアは丈夫で手入れが簡単な花ですが、花が咲かない・葉っぱばかりになる場合は、根詰まりや日照不足や過剰な肥料などが原因である可能性が高いです。適切な対策を行って、エキナセアの花を楽しみましょう。
花後の摘心・花がら摘みのタイミングと方法
花後の花がら摘みをすることで、次々と新しい花を咲かせてくれます。
花がら摘みをするタイミングは、花がしおれて色あせたらすぐに行います。花がら摘みを怠ると、種ができて株の栄養を奪ってしまうだけでなく、枯れた花は病気の発生源になることもあります。
エキナセアは6月から10月まで長期間開花しますが、花がら摘みをすることでさらに開花期間を延ばすほか、株の負担を減らし、新しい花芽の形成を促進することができます。
花がら摘みの方法は次のとおりです。
- 枯れた花だけでなく茎の部分も一緒に切り取る。
- 清潔な剪定ばさみやはさみを使って切り口を斜めに切る。
- 花がら摘みをした後は、株元に水やりをして乾燥を防ぐ。(必要に応じて肥料も与える)
ただし、種を採取したい場合は早春まで枯れた花を茎に残しておきます。
切り戻しする方法と目的・時期
エキナセアは冬になると地上部が枯れてしまうので、枯れた茎や葉を株元から2~3cmのところで刈り取ります。
これによって、枯れた部分が雪や霜によって傷んだり病気や害虫の隠れ家になったりするのを防ぎます。
また、植物の成長を促進したり、樹形を整えたりすることを目的に切り戻しをすることもできます。時期は春(3月下旬〜4月上旬)、初夏(5月中旬〜6月)、秋(9月中旬〜10月中旬)が適しています。
耐寒性と冬越しの方法
エキナセアは耐寒性が高く最低温度は -10℃ まで耐えることができるので、温暖地では屋外で冬越しすることができます。
寒冷地では屋外で冬越しをする必要がありますが、それ以外の地域での冬越しは以下のように行います。
地植えの場合
地上部は枯れてしまいますが根は生きているので、花が終わったら花茎を切り取ります。
土が凍らない程度の気温であれば、特にそれ以上の対策は必要ありません。ただし、雪が降り積もるような地域では根を保護するために腐葉土やワラなどを厚めに敷いておくとよいでしょう。
マルチングやビニールなどで覆う場合は、通気性を確保することが大切です。湿気がこもると根腐れの原因になるので注意が必要です。
鉢植えの場合
鉢植えの場合は冬前に鉢を大きめのものに植え替えるとよいでしょう。根が詰まると弱ってしまうためです。
鉢植えは乾燥しやすいので土が乾いたら水やりをします。ただし、過湿にならないように注意してください。
エキナセアは耐寒性が高いですが、冬越しには適切な管理が必要です。地植えか鉢植えかによって対策を変えるようにします。冬越しに成功すれば、春からまた美しい花を咲かせてくれます。
エキナセアが枯れる主な原因
エキナセアは丈夫で育てやすい多年草ですが、枯れてしまうこともあります。
枯れる主な原因は以下のとおりです。
根腐れ | 水やりのしすぎや排水不良、湿気のこもりなどが原因で起こります。根が腐って栄養が吸収できなくなり、葉が黄色くなったり茎がしおれたりします。根腐れを防ぐには水やりは土が乾いたときに行い、過湿にならないように注意しましょう。また、風通しのよい場所に置き、梅雨や長雨の時期は屋内に移動させるとよいでしょう。 |
病害虫 | 病害虫に強いですが、うどんこ病やフキノメイガの幼虫にかかることがあります。これらの病害虫を予防するには、株間を広くとって風通しをよくし、水やりは土の表面だけに行いましょう。発生した場合は、病気や虫のついた部分を切り取って処分し、必要に応じて殺菌剤や殺虫剤を散布します。 |
過剰な肥料 | 肥料をあまり必要としない植物です。過剰な肥料を与えると、株が軟弱になったり花が咲きにくくなったりします 。また、茎が倒れやすくなったり、病気にかかりやすくなったりすることもあります。肥料を与える場合は、開花中に月に1回程度のペースで化成肥料や有機質肥料を施しましょう。 |
株分けで増やす方法
エキナセアは、種まき以外には株分けで増やすことができます。エキナセアは根が張りやすいので、株分けをすると根詰まりを防ぎ生育を促進する効果もあります。
株分けは3~4年に1回ほど行い、春(3~4月)が適期です。植え替えと同時に行うと効率的です。
実際の手順は次のとおりです。
- 掘りあげた株を手やナイフで2~4株に分ける。
- 分けた株を鉢や地面に植え付ける。
- 水やりや肥料を与えて管理する。
簡単にできるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
こぼれ種でも増える
エキナセアは種ができやすく、こぼれ種から自然に株が増えていくことがあります。この場合、親株と同じ品種の花が咲くとは限りませんが、意外な色や形の花が楽しめるかもしれません。
こぼれ種から発芽した苗は、春(3~4月)か秋(9~10月)に移植するとよいでしょう。移植するときは、根を傷めないように注意してください。また、株間を20~30cmほど空けて植え付けると根詰まりを防げます。
こぼれ種から増えたエキナセアは、親株と同じように水やりや肥料を与えて管理します。冬になると地上部は枯れますが根は生きているので、翌年も花を咲かせてくれます。
エキナセアの種取り・収穫時期と方法
エキナセアは、花がしぼんだ後に種ができます。種を採取することで、自分で種まきをして増やすことができます。
ただし、品種によっては種ができないものや親株と同じ花が咲かないものもあるので注意が必要です。
エキナセアの種取りの時期は、花が完全に枯れて茶色く乾いたらです。これは9月~10月頃になります。枯れた花は、種を採取しないならすぐに摘みとってしまいましょう。種に栄養を奪われて株が弱くなることを防ぐためです。
種取りの方法は以下のとおりです。
- 枯れた花を茎からカットする。
- 乾燥させた花の中心部分(イガイガ)を手やナイフで崩す。
- イガイガの中から細長い形をした種を探す。
- 種を指やピンセットで取り出す。
- 種についている軸を取り除く。
- 種を乾燥剤と一緒に密閉袋に入れて冷蔵庫で保存する。
また、エキナセアは花をハーブティーなどに活用することができます。
花が咲き始めたら早めに花を摘み取りますが、花を摘むときは、花の中心部分にある黄色い花粉を残すようにしましょう。
エキナセアの使い方は大きく分けて以下の3つあります。
- ハーブティーにする
- ドライハーブにして保存する
- エキナセアオイルを作る
エキナセアのハーブティーの効能や作り方についてはこちらの記事をご参照ください。
エキナセアの種類と主な特徴
エキナセアは、北アメリカに原産するキク科ムラサキバレンギク属の多年草植物です。別名パープルコーンフラワーやインディアンハーブとも呼ばれ、ハーブティーやチンキなどに利用されることもあります。
エキナセアには、原種として9種類が確認されていますが、品種改良によってさらに多くの種類が作られています。
ここでは、エキナセアの代表的な下記6つの種類と特徴を紹介します。
- グリーンジュエル
- バージン
- プルプレア
- パラドクサ
- ピンクダブルデライト
- ホットパパイヤ
グリーンジュエル
グリーンジュエルは全体的にグリーンの花色が特徴的な品種で、涼しげな印象を与えます。
花径は約12cmで大輪の花を咲かせ花びらは水平です。中心にある筒状花は盛り上がり、ほのかな香りが漂います。草丈は30~50cmほどで、他の花と混植するのに適しています。
バージン
エキナセアのバージンはやや緑を帯びる白色花で、中心部が緑色の多弁咲きです。
また、暑さ寒さに強く育てやすい性質で、花後切り戻すと再び開花し長く楽しめます。
プルプレア
エキナセアの中でも最もポピュラーな種類で、淡いピンク色の花を咲かせます。
花びらは下向きに垂れ下がり、中心部分は盛り上がっています。花径は12~15cm程度で、草丈は50~120cmと幅広く変化します。
切り花やドライフラワーにも向いています
パラドクサ
エキナセアの中で唯一黄色の花を咲かせる種類で、花びらは細長く下向きに垂れ下がります。
花径は7~10cm程度で、草丈は60~90cm前後です。日当たりと水はけがよい場所を好みます。
ピンクダブルデライト
ピンクダブルデライトは八重咲きの品種で、ピンク色で花径8cm程度にもなる大輪の花を咲かせます。
花付きがよく数多くの花を咲かせ、草丈は約50~60cmです。色鮮やかな花色が魅力的で花壇や切り花におすすめです。
ホットパパイヤ
ホットパパイヤは色鮮やかなオレンジがかった赤色の花を咲かせる品種で、近年品種改良された新種です。
八重咲き品種で、草丈は約90cmで幅も草丈と同じくらいまで生長します。市場にはあまり出回っておらず、個性的なエキナセアです。
大きくならない(茎が短い・背が低い)品種は?
エキナセアは、一般的には50~100cmほどの高さにまで生長する多年草ですが、近年はよりコンパクトで育てやすい品種の育成が進んでいます。
ここでは、茎が短くて背が低い品種を紹介します。
品種名 | 花色 | 花形 | 草丈 |
---|---|---|---|
グリーンジュエル | 緑 | 一重 | 30~50cm |
ピンクダブルデライト | ピンク | 八重 | 40~50cm |
バタフライキッス | ピンク | 八重 | 30~40cm |
バージン | 白~緑 | 八重 | 40~50cm |
フラダンサー | ピンク | 八重・フリル状 | 40~50cm |
エキナセアの育て方に関するQ&A
ここでは、エキナセアの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。
- エキナセアと相性の良い花
- 北海道でも冬越しできる?
- 芽が出ない・育たない原因と対策は?
- エキナセアのモザイク病の特徴は?
上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。
エキナセアと相性の良い花
エキナセアの特徴的な花姿は、他の夏の花と組み合わせるとより魅力的に見えます。
エキナセアと相性の良い花を主な特徴と併せてご紹介します。
アキレア
同じキク科の宿根草で、小さな花が集まったツブツブ状の群花が特徴です。エキナセアと同系色や対比色を選んで植えると、コントラストが美しく見えます。
カンナ
大きな葉と鮮やかな花が目を引く宿根草です。エキナセアよりも高くなるので、背景に植えると良いでしょう。カンナの葉はエキナセアの花を引き立ててくれます。
スティパ・テヌイッシマ
イネ科の多年草で、ふわふわした穂が風に揺れる様子が涼しげです。エキナセアのカラフルな花を優しく包み込んでくれます。
キキョウ
エキナセアとキキョウは草丈も花期も似通っているため、夏花壇での共演を楽しめます。キキョウは青、白、ピンクの花を咲かせ、エキナセアはピンク、白、オレンジ、黄色の花を咲かせます
北海道でも冬越しできる?
エキナセアは寒さに強い宿根草で、 -10℃ まで耐えることができますが、北海道のように雪が降り積もり地面が凍るような地域では、エキナセアの根が傷んだり枯れたりする恐れがあります。
そこで、北海道でエキナセアを冬越しするためには、鉢植えにして室内へ取り込むかマルチングして冬越しをするようにします。
マルチングをする場合は、冬前に株を切り詰めて、根元をワラや腐葉土などで覆って保温します。マルチング材は風で飛ばされないようにビニールなどで固定しておく必要があります。
芽が出ない・育たない原因と対策は?
エキナセアは春の芽出しが遅く、6月ごろから急に大きく成長します。
しかし、6月を過ぎても芽が出ない・育たない場合は、以下の原因が考えられます。
過乾燥や過湿 | エキナセアは水はけのよい土壌と日当たりのよい場所を好みます。水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと与えますが、葉に水がかからないように注意します。長雨の時は軒下に移動するなどして過湿を防ぎます。過乾燥や過湿により株が弱ると、春の芽吹きが遅れる傾向にあります。 |
病気や害虫 | エキナセアは丈夫な植物ですが、灰色かび病や白絹病などの病気やフキノメイガなどの害虫にかかることがあります。病気や害虫に感染すると、根や茎が傷んだり枯れたりする可能性があります。病気や害虫の予防としては、水はけと風通しをよくして見つけ次第早めに防除します。 |
品種の特性 | エキナセアには様々な品種がありますが、品種によっては萌芽時期の早晩のずれがあり芽吹きの遅い品種もあるので、もう少し様子を見ていると芽を出す可能性もあります。 |
以上がエキナセアの芽が出ない・育たない原因と対策です。エキナセアは適切な管理をしていれば、夏から秋まで長く美しい花を咲かせてくれます。
エキナセアのモザイク病の特徴は?
エキナセアのモザイク病はウイルスによって引き起こされる感染症です。ウイルスは主にアブラムシなどの害虫によって植物から植物へと伝染します。
モザイク病にかかったエキナセアは、以下のような特徴を示します。
葉の色や形が変化する | エキナセアの葉に薄い緑色や黄色の斑点や模様が現れることがありますが、これをモザイクと呼びます。また、葉が縮れたり、ねじれたり、小さくなったりすることもあります。 |
花や茎も影響を受ける | エキナセアの花や茎にもモザイクが現れることがあります。花は色や形が変わったり咲かなかったりします。茎は細くなったり曲がったりします。 |
生育が悪くなる | エキナセアがモザイク病にかかると、株全体が弱って生育が悪くなります。収穫物の品質や観賞価値が低下したり、枯死したりすることもあります。 |
まとめ:エキナセアの育て方のポイント
エキナセアは、日当たりと水はけのよい場所で管理することがポイントです。
鉢植えの場合は毎年植え替えを行って根詰まりを防ぎましょう。また、枯れた花は早めに摘み取って株の健康を保つようにします。
エキナセアには、グリーンジュエルやバージンなどの魅力的な品種がたくさんあります。自分の好みや植える場所に合わせて選んでみてください。
長く咲き続ける花なので、夏から秋まで楽しむことができます。