爽やかな香りと見た目の美しさで人気のレモンバームですが、時に庭に植えてはいけないと言われることがあります。
主な理由はレモンバームの強い繁殖力にありますが、適切に管理することで地植えしても後悔する可能性を減らすことは可能です。
この記事では、レモンバームの繁殖力の秘密と地植え時の注意点について、詳しくお伝えしています。
これからレモンバームを植えようか検討している方や植える準備をしている方はぜひ参考にしてみてください。
レモンバームとは
レモンバームは、シソ科コウスイハッカ属に属するハーブで、レモンに似た爽やかな香りが特徴です。
香りはシトラールという成分によるもので、抗菌作用やリラックス効果があるとされています。
レモンバームは、料理やデザートの風味付け、ハーブティー、さらにはアロマセラピーにも利用されます。また、消化を助ける効果や整腸作用があり、ストレス緩和にも役立つと言われています。
初心者でも育てやすく家庭菜園にも適しているため、多くの人々に親しまれている一方で、レモンバームは植えてはいけないという意見もあります。次の項では植えてはいけないと言われる理由についてお伝えします。
レモンバームは植えてはいけないハーブと言われる理由
レモンバームは爽やかな香りと味を持つハーブですが、植えてはいけないと言われることがあります。その理由は、以下の2つです。
- 繁殖力が旺盛で増えすぎるから
- ミツバチが寄ってくるから
レモンバームは魅力的なハーブですが、庭に植える前にその特性をよく理解しておくことが大切です。
繁殖力が旺盛で増えすぎるから
レモンバームは、爽やかなレモンの香りと薬効で人気のハーブですが、庭に植える際には注意が必要です。
なぜなら、レモンバームは繁殖力が非常に旺盛で地下茎を伸ばして増殖するため、あっという間に庭に広がってしまうからです。
レモンバームを適切に管理できれば、爽やかな香りや薬効を楽しむことができますが、繁殖力が旺盛なため、庭に植える場合は注意が必要です。
ミツバチが寄ってくるから
レモンバームはミツバチが好むハーブです。
ミツバチはレモンバームの花粉や蜜を集めに庭にやってきます。ハチに刺されるのが心配な人や、アレルギーのある人は、レモンバームを庭に植えるのは避けた方が良いでしょう。
レモンバームを庭に地植えする際の注意点は?
レモンバームは繁殖力が非常に強いため、他の植物との距離を充分に空けて植えるようにしましょう。
庭のスペースが限られている場合や、他の植物とのバランスを崩したくない場合は、鉢植えやプランターでの栽培がおすすめです。
また、どうしても庭植えをするとミツバチが増えてしまうため、アレルギーのある方やミツバチの活動が気になる方は注意が必要です。
レモンバームが増えすぎないための対策
レモンバームが増えすぎるのを防ぐために対策として、次の2つの方法があります。
- 鉢植えやプランター栽培をする
- 花を切ってこぼれ種を防止する
それぞれの方法について少し補足をしていきます。
鉢植えやプランター栽培をする
レモンバームを育てるのに適した鉢は、深さ15cm程度のものが良いでしょう。
鉢底石と鉢底ネットを敷いて水はけを良くし、良質なハーブ用土を入れます。
苗を植え付けた後は、株間を30センチ程度空けて風通しを確保します。
水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと行い、特に夏場の乾燥に注意してください。レモンバームは蒸れやすいため、間引きや収穫を通じて風通しを良くすることが重要です。
数年ごとの植え替えで株の若返りを図り、花が咲く前に1/3程度を収穫することで、香りを強く保つことができます。
花を切ってこぼれ種を防止する
こぼれ種を防止し、葉の成長を促進し、株を元気に保つためには、レモンバームの花をこまめに切る必要があります。
花を切ると、体力の消耗を防ぎ、株を元気に保つことができます。
花はハーブティーや料理の香り付けなどにも利用できます。花を切って無駄なく活用しましょう。
レモンバーム栽培に適した環境づくり
レモンバームはガーデニング初心者でも育てやすいハーブですが、地植えをする際にはいくつかの注意点があります。
ここでは、レモンバームを上手に育てるためのポイントをご紹介します。
用土づくり
レモンバームを栽培するための用土は、保水性が高く、やや湿り気のある土を好みます。
ハーブ専用土を使用するか、自作する場合は、赤玉土、腐葉土、パーライトを6:3:1の割合で混ぜ合わせると良いでしょう。
地植えの場合は、植え付ける2週間前に苦土石灰をまいて土を耕し、1週間前には堆肥と化成肥料を加えて再度耕すことが推奨されています。
場所選び
日当たりと水はけの良い場所を選びましょう。
前述したとおり繁殖力が旺盛なため、他の植物との距離を確保できる場所に植えるようにします。
種まき時期と方法
レモンバームの発芽適温は約20℃なので、種まきは春(3月中旬~5月中旬)または秋(9月~10月)が適しています。
種は小さいので、種まきには育苗ポットを使用してハーブ用土を入れて湿らせた後に種をまきます。
種は軽く土で覆い、直射日光を避けながら土が乾かないように管理します。発芽までには10~14日を要します。
水やりと肥料の与え方
レモンバームの水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと行うのが適切です。特に鉢植えの場合は、鉢底から水が流れ出るくらいまで与えると良いでしょう。
乾燥しすぎると葉が黄色くなることがあるため、適度な水分を保つことが重要です。
肥料に関しては、生長期の3月から6月にかけて定期的に施すことが推奨されています。緩効性肥料を株元にまくか、液体肥料を使用する場合は1週間から10日に1回の頻度で与えると良いでしょう
まとめ:レモンバームの育て方のポイント
レモンバームを地植えする際は、その強力な繁殖能力を理解し、適切な管理を心がけることが重要です。
植え付ける間隔や定期的な管理によって手に負えなくなるほど繁殖することもないので、特に問題なく地植えで育てられるでしょう。
この記事が、自宅でレモンバームの栽培を楽しめるための参考になれば嬉しいです。