ホワイトセージはカリフォルニアホワイトセージとも呼ばれ、アメリカ南部やメキシコを原産とする常緑低木です。
日本ではあまり馴染みのない植物ということもあって、ホワイトセージを育てるのは難しいのかなと不安に感じる方も多いかもしれませんが、ホワイトセージは基本的な栽培方法を行えば難しいことはないのでぜひ挑戦して欲しいと思います。
また、「ホワイトセージを庭に植えてはいけない」と言われることがありますが、庭に植えるとどういった問題があるのかと気になる方も多いでしょう。
この記事では、ホワイトセージの特徴や育て方のコツ、庭に植える際の注意点などを詳しく解説します。ホワイトセージを自宅で楽しみたい方はぜひ参考にしてください。
ホワイトセージの育て方は難しいと言われる4つの理由
ホワイトセージの育て方は難しいと言われることがありますが、その理由以下の4つです。
- 発芽率が低いため
- 湿度の高い環境に弱いため
- 冬の寒さにも弱いため
- 病気にかかりやすいため
これらの理由を詳しくお伝えしてします。
発芽率が低いため
ホワイトセージの種は花が咲いた後に採取できますが、芽率が非常に低く、発芽するまでに時間がかかります。
そのため、種から育てる場合は種をまく前に冷温処理を施したり、水に浸けたりする必要があります。 また、発芽後も成長が遅く、本葉が出るまでに数ヶ月かかることもあります。
種からホワイトセージを育てる場合は、難易度は高めになることを知っておくと良いでしょう。
湿度の高い環境に弱いため
ホワイトセージは乾燥した土地で育つ植物なので、湿度の高い環境は苦手です。 梅雨や夏場は特に注意が必要で、水やりは土が完全に乾いてから行うようにしましょう。
また、株が茂った時は剪定をして風通しをよくすることも大切です。 湿気が多いと、ネグサレセンチュウやアカダニなどの害虫や病気に侵されやすくなります。
夏越しに失敗することもあることから、ホワイトセージを育てるのは難しいと感じる人は多いです。
冬の寒さにも弱いため
ホワイトセージの耐寒性は5℃までと言われているので、それほど弱くはなさそうに感じますが、幼い株は寒さで枯れてしまうことが多いです。
育てる地域によっても対応が変わりますが、秋になったら室内に取り込んで管理したり、霜よけをしてあげましょう。
病気にかかりやすいため
ホワイトセージはうどんこ病にかかりやすいです。
これに感染すると葉に白い粉状のカビが生じ、植物の成長に影響を及ぼします。
また、新芽はアブラムシがつきやすいので、注意が必要です。
以上が、ホワイトセージの育て方が難しいと言われる理由です。
しかし、細心の注意が必要と言うほどではないので、栽培を諦めるほど難しいハーブとは言えません。ポイントを押さえて育てることで栽培は可能なので、挑戦してみていただきたいと思います。
ホワイトセージは庭に植えてはいけないのか
ホワイトセージが庭に植えてはいけないと言われることがありますが、主な理由は、以下のようなものが考えられます。
- 根腐れや病気になりやすく育ちにくい
- 繁殖力が強い
- 香りが強すぎる
以下に、各項目の詳細を記載します。
1.根腐れや病気になりやすく育ちにくい
日本の庭の土壌は酸性が強く、過湿になりやすい場合が多いので、ホワイトセージを庭に植えると、根腐れや病気になりやすく、育ちにくい可能性があります。
2.繁殖力が強い
ホワイトセージは繁殖力が強く、種子や根茎で広がります。そのため、庭に植えると他の植物の生育を妨げたり、隣の庭にも侵入したりする恐れがあります。
3.香りが強すぎる
ホワイトセージは香りが強く、虫除けや浄化に使われることがあります。しかし、香りが強すぎると、人間やペットにも刺激を与えたりアレルギーを引き起こしたりする可能性があります。
以上の理由から、ホワイトセージは庭に植えるのではなく、鉢植えで管理する方が良いと言われています。
ただし、土壌をホワイトセージの栽培に適した状態に換えることで、育てやすい環境にすることはできます。
繁殖力や香りが心配な方は、まずは鉢植えやプランターで育ててみるのも良いでしょう。
種まき時期と方法
ホワイトセージの種まきは、3〜4月か、9〜10月が適期です。
前述したとおりホワイトセージの発芽率は低いので、種まきの前に以下に挙げるような工夫をして発芽率を上げるようにすると良いです。
- 冷温処理
- 種を水に浸す
冷温処理とは、種を低温で一定期間保管することで発芽を促す方法で、種をまく1ヶ月ほど前にビニール袋や密閉容器に入れて冷蔵庫で保管します。
その後、種をまく24時間前に種を水に浸けておき、種の表面を柔らかくして発芽しやすくします。
この2つの処理をしておくと発芽率を上げられるので、ぜひ試してみていただけたらと思います。
それでは、次に種まきの方法をお伝えします。
- 育苗ポットにバーミキュライトや赤玉土(小粒)を入れる。
- 種が重ならないようにばらまく。
- 上から薄く土を被せる。
- 土が乾燥しないよう霧吹きで水を与えながら管理する。
- 1~2週間で芽が出る。
- 適度に間引きながら育てる。
- 本葉が3~6枚になったら鉢か地面に植え替える。
以上が、ホワイトセージの種まき時期と方法です。
種から育てる場合は、発芽までに時間がかかることや成長が遅いことを認識しておくと良いと思います。
ホワイトセージ栽培に適した環境づくり
種まきを終えたら栽培に適した環境づくりを始めましょう。
ホワイトセージは、乾燥に強く水はけの良い場所を好むハーブなので、栽培するときには用土や水やり、肥料などに注意が必要です。
以下に、ホワイトセージの栽培に適した環境をまとめます。
用土づくり
水はけの良い用土を作ります。赤玉土やバーミキュライトなどの粒の大きい土を配合した用土がおすすめです。
また、ハーブ栽培用の土でも十分に育てることができます。用土には、根の生育を良くする海藻成分や植物をしっかり育てるカルシウムを配合しておくと良いでしょう。
水やり
ホワイトセージは乾燥に強いので、水のやり過ぎには要注意です。 鉢土が乾いてから2~3日経ってから水やりをしましょう。
葉がしおれない程度に乾燥気味に管理する方が良く育ちます。
反対に夏は水不足にならないように、水切れに注意が必要です。
肥料の与え方
ホワイトセージはやせ地でも栽培できるので追肥は不要です。生育期間中に規定倍率よりもさらに薄めた液肥を数回施す程度でかまいません。
肥料は香りを豊かにする効果がありますが、与えすぎると葉が大きくなりすぎて香りが弱くなる原因になります。
地植えの時期と方法
ホワイトセージは寒さや多湿に弱いため、日本では地植えより鉢植えで育てるほうが管理しやすい品種とされていますが、地植えで育てることは可能です。
ホワイトセージの地植えの適期は、春(3月~5月)か、秋(10月~11月)で、春に植える場合は霜が降りなくなってから行います。 秋に植える場合は、冬に備えて根がしっかり張るように早めに行いましょう。
地植えの具体的な方法は以下のとおりです。
- 日当たりと風通しのよい場所を選ぶ。
- 植え付ける2週間前に土を耕して苦土石灰を混ぜる。
- 植え付ける1週間前に堆肥を混ぜて寝かせておく。
- 鉢から苗を取り出し、根をほぐす。
- 株同士の間隔を20~30cmと十分空けて穴を掘る。
- 苗を穴に入れて土で固め、水やりをする。
- 水切れや乾燥に注意して管理する。
以上が、ホワイトセージの地植えの時期と方法です。
寒冷地では冬の寒さに耐えられない可能性があるので、霜よけやマルチングなどの対策は必須です。
鉢植え・プランターで育てる方法
ホワイトセージの栽培は、日本の環境では地植えより鉢植えやプランターで育てた方が管理しやすいですが、鉢植え等では根が狭くなり生育が悪くなることもあるので注意が必要です。
鉢植えやプランターで育てる場合は、以下の点に注意してください。
鉢やプランターの選び方
ホワイトセージは根が深く伸びるため深さのある鉢やプランターを選びましょう。
また、水はけのよい素材のものが望ましいです。一株あたりの鉢の大きさは、直径15~20cm程度が目安で、株同士の間隔は20~30cmと十分空けられるサイズが望ましいです。
植え付けの方法
- 鉢底に鉢底石や鉢底ネットなどを敷く。
- 用土を半分ほど入れる。
- 鉢から苗を取り出して根をほぐす。
- 鉢の中央に苗を置き、周囲に用土を入れて固める。
- 水やりをする。
管理のポイント
- 日当たりと風通しのよい場所に置く。
- 水やりは土が乾いたら行う。(夏場は毎日、冬場は2~3日に一回程度が目安)
- 肥料は生育期間中に月に一回程度、緩効性化成肥料や液体肥料(規定よりも倍以上薄めたもの)を与える 。
- 冬場は霜よけやマルチングなどの対策を行う。
- 花が終わった後か春先に剪定する。
鉢植え・プランターで育てることのメリットは、移動や管理がしやすい点が挙げられます。
寒さに弱いので、寒冷地では特に室内に取り込みやすい鉢植えやプランターでの栽培が便利です。
植え替え時期と方法
鉢植えやプランターで育てる場合は、定期的に植え替えをすることが必要です。植え替えをすることで、根詰まりや栄養不足を防ぎ健康な生育を促進します。
また、植え替えの際には土の改良や剪定なども行うとより効果的です。
ここでは、ホワイトセージの植え替え時期と方法について詳しくお伝えします。
【植え替えの時期】
ホワイトセージの植え替えの適期は4月~5月頃です。この時期は気温が高すぎず低すぎず新芽が出始める前であるため、株への負担が少なくなります。
植え替えをすることで、新芽が出やすくなり夏に向けて元気に育ちます。
【植え替えの方法】
- 植え替える前日に水やりをする。
- 鉢から苗を取り出し、古い土や枯れた根を取り除く。
- 新しい鉢に鉢底石や鉢底ネットなどを敷く。
- 水はけと通気性の良い用土を入れる。
- 鉢の中央に苗を置き、周囲に用土を入れて固める。
- 水やりをする。
植え替え後は苗がダメージを受けているので、3日間ほど日陰で管理しましょう。その後は、上記の「鉢植え・プランターで育てる方法」で記載したのと同様の管理を行うようにします。
室内での育て方
ホワイトセージを室内で育てる場合は、以下の点に注意しましょう。
ポイント | 補足事項 |
日光 | 日光を好む植物なので、日当たりのよい窓辺に置きます。ただし、直射日光が強すぎると葉が焼けてしまうことがあるので、カーテンなどで調節します。冬場は暖房器具の近くに置かないようにしましょう。 |
水やり | 乾燥に強い植物ですが、室内では乾きやすいので土が乾いたらたっぷりと水やりをします。ただし、水やりの回数や量は季節や気温によって変わるので土の状態を見て判断します。過湿にならないように注意しましょう。 |
肥料 | 肥料をあまり必要としない植物ですが、室内では栄養不足になりやすいので生育期間中に月に一回程度、液体肥料(規定よりも倍以上薄めたもの)を与えます。肥料は水やりの際に与えると効果的です。 |
剪定(切り戻し・摘心)する方法と目的・時期
剪定に適した時期
剪定を行うのに良い月は、5月や9月です。
5月は、春の開花が終わった後に、花がら摘みとともに切り戻しを行い、9月は、夏の暑さが和らいだ頃に、枝数を増やすために摘心を行うとよいでしょう。
これらの剪定を行うことで、ホワイトセージは翌年も美しく咲いてくれます。
剪定の目的と方法
切り戻しと摘心の目的と方法は次のとおりです。
剪定の種類 | 目的・方法 |
切り戻し | 伸びすぎた茎を短く切り詰めることで、姿形を整えたり風通しをよくしたりします。切り戻しの適期は梅雨や夏前で、枝を1/2ほどの長さに切ります。また、花がら摘みも兼ねて、花穂ごと茎を切ります。 |
摘心 | 茎の先端の芽を摘むことで、脇芽を出させたり、開花を促したりします。摘心の適期は春か秋で、定植後にしっかり根づいたら行います。 |
切り戻しの際は、切り口は斜めにして水分が溜まらないようにします。また、切り口から病気が入らないように消毒液で消毒してから行うのが望ましいです。
夏越しの方法
ホワイトセージは日当たりと風通しの良い場所が好きで、乾燥には強いですが、湿気や寒さには弱いです。そのため、日本の気候に合わせて夏越しと冬越しの方法を工夫する必要があります。
日本の夏は高温多湿でホワイトセージにとっては厳しい季節です。梅雨時期や真夏には以下のような対策をしましょう。
注意点 | 補足事項 |
水やりは控えめに | 土の表面が乾いたら水やりをしますが、水切れにならない程度に控えめにします。(過湿になると根腐れや病気の原因になります) 水やりは朝か夕方に行い、葉っぱや茎に水がかからないように注意します。 |
風通しを良くする | 湿気がこもらないように風通しの良い場所に置きます。屋外で育てる場合は、直射日光が当たりすぎない半日陰の場所に移動しましょう。屋内で育てる場合は、窓を開けて換気をします。 |
消毒をする | カイガラムシやアブラムシなどの害虫が発生する可能性がありますが、発生した場合は、薄めた酢やアルコールで拭いたり、ニームオイルや石鹸水で散布したりして消毒します。 |
冬越しの方法
冬は低温でホワイトセージにとっては厳しい季節です。成木でもマイナス5℃以下になると枯れてしまいますが、幼木はもっと弱くてマイナス3℃以下では耐えられません。
そのため、寒さが厳しくなる前に以下のような対策をしましょう。
注意点 | 補足事項 |
鉢植えにする | 地植えにしている場合は、鉢植えにして屋内や温室に移動します。鉢植えの場合は、鉢底から冷えるのを防ぐために鉢カバーをかけたり、ダンボールなどで底面を覆ったりします。 |
暖かく明るい場所に置く | 屋内で育てる場合は暖かく明るい場所に置きます。(南向きや西向きの窓際がおすすめです) ただし直射日光が当たりすぎると葉焼けすることがあるので注意しましょう。 |
水やりは少なめに | 土が乾燥したら水やりをしますが、水切れにならない程度に少なめにします。過湿になると根腐れや病気の原因になります。水やりは朝か昼間に行い、葉っぱや茎に水がかからないように注意します。 |
以上が、ホワイトセージの夏越し・冬越しの方法です。
ホワイトセージは夏越しと冬越しがうまくできれば、長いあいだ楽しめる植物です。鉢植えにしてなるべく過ごしやすい場所に移動させながら管理するのがおすすめです。
ホワイトセージの増やし方
ホワイトセージの増やし方として
- 挿し木で増やす方法
- 株分けで増やす方法
上記2点について、実施に適した時期とあわせてお伝えしていきます。
挿し木で増やす方法と時期
挿し木の適期は、3月~5月の梅雨前か、9月~10月です。
挿し木で増やす方法は以下のとおりです。
- 茎の先端を、10~15cmの長さに切り取る。
- 先端の葉っぱを2~3枚残し、他を切り落とす。
- 切り口を斜めにカットし、1~2時間水に浸ける。
- 湿らせたバーミキュライトか赤玉土(小粒)に挿す。
- 日陰で、土が乾かないよう水やりをする。
- 2~3週間で発根する。
- 十分に根が育ったら鉢や地面に植え替える。
上記の手順で、ホワイトセージを挿し木で増やすことができます。
株分けで増やす方法と時期
株分けの適期は、春の3月~5月か、10月~11月です。
株分けで増やす方法は以下のとおりです。
- 大きく育った株を選ぶ。
- 根を傷つけないように丁寧に土から掘り起こす。
- 根を優しくほぐして手で簡単に分かれる部分で株分けする。
- 新しい用土に植え付けたら根付くまで水切れを起こさないように管理する。
上記の手順で、ホワイトセージを挿し木で増やすことができます。
収穫時期と方法
ホワイトセージの収穫は4月~10月に行うことができますが、夏至の頃が一番いいとされています。この時期は、葉に有用成分がたっぷり含まれているため、薬の原料や生薬として利用する場合は昔からその時期に収穫していたそうです。
また、開花前の葉は香りが強くなるので、お香や精油にする場合もこの時期がおすすめです。
ただし、夏至の頃に収穫できなかった場合や葉の量が少なかった場合は、秋口にも収穫することができます。秋口に収穫した葉は、夏至の頃に比べて香りや成分が弱くなる可能性がありますが、それでも十分に空間を浄化する効果があります。
ホワイトセージの収穫方法は以下のとおりです。
No. | 手順 | 補足 |
1 | 枝を切り取る | 枝の先端を10cmから15cmほど切り取る。切り口は斜めにカットすると水分吸収が良くなります。 |
2 | 葉を落とす | 切り取った枝の上から2枚から3枚の葉を残して、他の葉は全て切り落とす。(残った葉が大きければ半分にカットする) 葉が多すぎると水分が蒸発して乾燥しやすくなります。 |
3 | 乾燥させる | 切り取った枝を新聞紙やキッチンペーパーなどに敷いて日陰で乾燥させる。(1週間から2週間程度でパリパリになって使えるようになります) 乾燥中はカビや虫食いに注意が必要なので、乾燥させる場所は風通しの良い場所がおすすめです。 |
以上が、ホワイトセージの収穫時期と方法です。
自分で育てたホワイトセージを収穫して乾燥させれば、いつでも空間を浄化するお香や精油を作ることができます。
なお、ホワイトセージの危険性についてはこちらのページで詳しくお伝えしています。
ホワイトセージの花が咲く時期と花言葉
ホワイトセージは6月~8月頃に開花時期を迎えます。
花は白から淡いラベンダー色をしており、オシベが上に飛び出し、めしべはなぜか右下あるいは左下に出ているというユニークな形をしています。
花は長さ3~4cm程度、シソ科特有のリップ状の特徴的な形状をしていて、すっと伸びた茎に縦に連なるように10輪前後の花を咲かせます。
ホワイトセージの花言葉は、「清浄」「神聖」「健康」などです。 ホワイトセージは古くから宗教儀式や民間療法に用いられてきた植物であり、その香りやパワーによって空間や心身を浄化すると信じられてきました。
そのため、花言葉も清浄や神聖といった意味が込められています。 健康という花言葉は、ホワイトセージが免疫力を高める効果があるとされていることから来ています。
花が咲かない原因と対処法
まず前提として、ホワイトセージは1年目は花が咲かないので、1年目の株については翌年に花を咲かせるのを楽しみ育てていきましょう。
2年目以降の株で花が咲かない原因としては、一言で表現すればホワイトセージに適した環境で育てていないということになります。
多くは、日光の量と水やり、肥料が適切でないことが挙げられます。
まずはこの3点について確認してみると、株が元気になって花を咲かせるようになる可能性は高まります。
ホワイトセージを復活させる方法
庭に植えてはいけないと言われるほど繁殖力が強いホワイトセージですが、根腐れや病気になりやすい特徴があります。
株が弱ってくると葉に赤みが帯びてくるので、早めの対処が必要です。
また、枯れてしまったホワイトセージも復活させられる可能性もあるので、ここでは弱ったり枯れてしまった時にやっておきたい復活のための対処法についてお伝えします。
葉が赤くなって弱った状態から復活させる方法
ホワイトセージが赤くなる原因は様々ですが、日光の量と水やり、肥料が適切でないことのほかに、用土の酸度が適切でない可能性もあります。
ホワイトセージを植え替えた後に葉が赤くなった場合は、まずは用土の酸度や水はけ具合を確認すると良いでしょう。
植え替えをしていないのに赤くなってしまった場合は、基本的な栽培条件(日光の量と水やり、肥料)を改めて確認して最適化することで正常化して赤みもなくなっていくはずです。
枯れた状態から復活させる方法
枯れたホワイトセージを復活させるために必要なことは、まずは株全体の観察です。
一見すると枯れているように見える状態でも、生きている部分が見つかる可能性はあります。
生きている部分が見つかったらすべきことは、たっぷり水をあげて日当たりと風通しの良い暖かい場所に置いて様子を見ます。(暑い夏の時期であれば半日蔭に置きます)
なお、水やりのしすぎで枯れてしまったことが疑われる場合は、当然ながら水やりは行いません。
1ヶ月弱ほどで生きている部分が成長してくるので、成長していない枯れてしまった部分を取り除きます。(先端の葉っぱだけが枯れている場合は枯れている部分だけをカット、枝の全ての葉が枯れている場合は枝ごとカットするようにします)
見える部分が全て枯れている場合は、根を確認してみましょう。水を与え過ぎて枯れてしまった場合など、根腐れしている可能性があるので、根っこを流水で洗い流すようにします。
根腐れの原因は大量の雑菌なので、根っこをしっかりと洗った後は新しい鉢と用土に植え替えます。(鉢は良く洗った後に2~3日天日干しをしたり、しっかりと消毒することで同じものを使えます)
植え替え後は日陰に置いて元気が戻るか様子を見るようにします。
ホワイトセージの育て方に関するQ&A
ここでは、ホワイトセージの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。
- 苗はホームセンターに売っているのか?
- しおれる・枯れる原因は?
- 木質化してきたらどうするべき?
- 大きくならない理由は?
上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。
苗はホームセンターに売っているのか?
ホームセンターでは様々な種類のハーブ苗が取り扱われており、中にはホワイトセージの苗も売っていることがあります。
例えば、カインズやコメリなどの大型のホームセンターでは、ホワイトセージの苗を見つけたという人もいます。
しかし、ホームセンターによっては取り扱っていない場合もありますし、店舗によっても在庫状況が異なるため、事前に電話やインターネットで確認することをおすすめします。
ホームセンターでの購入時には以下の点に注意して苗を選ぶと良いでしょう。
注意点 | 補足事項 |
茎を見る | 白味がかった茎が特徴ですが、茎が細くて弱々しいものや黒ずんでいるものは避けましょう。茎が太くてしっかりしているものや白くて健康そうなものを選ぶと良いです。 |
葉を見る | 葉が白っぽくて毛深いですが、葉が黄色くなっていたり枯れていたりするものは避けましょう。葉が緑色でふっくらしているものや白くてふわふわしているものを選ぶと良いです。 |
根を見る | 根張りが良くて乾燥に強いですが、根が腐っていたり詰まっていたりするものは避けましょう。根が白くて健康そうなものや鉢からあふれ出していないものを選ぶと良いです。 |
また、ホワイトセージの苗はホームセンターよりも通販で購入する方が確実なので、こちらをチェックしてみても良いでしょう。
しおれる・枯れる原因は?
ホワイトセージがしおれたり枯れる原因はさまざまですが、多くの原因は寒さや水管理(水不足・水過多)がほとんどです。
しおれてきたら、まずはこの2つの原因について対処するようにします。
なお、根腐れや土の固まりなどでしおれて枯れそうになっている場合は、植え替えをすることで改善する可能性があります。
植え替える際には、根を洗ってから植え替えをします。植え替えの手順については、「ホワイトセージの植え替えの時期と方法」をご参照ください。
木質化してきたらどうするべき?
ホワイトセージが木質化する原因は主に剪定不足と老化にあります。その剪定不足も、摘心不足 と切り戻し不足の両方があります。
多年草ですが、成長すると株元から木質化していくので定期的に剪定して枝の更新をすると良いです。
木質化した枝を根元から切り落とすようにします。
大きくならない理由は?
ホワイトセージが大きくならない理由は、栽培条件が適切ではないことが挙げられます。
具体的には、日当たり、水やり、肥料やり、土壌の環境ですが、どれかが適していないか複数の条件が適していない可能性があるので全てを確認してみる必要があります。
注意点としては、大きくならないからと水や肥料を与え過ぎないようにしましょう。与え過ぎが大きくならない原因にもなりますし、枯れてしまう可能性もあるのでご注意ください。
まとめ:ホワイトセージを育てる難しさと栽培のポイント
ホワイトセージはアメリカ原産のハーブで、芳香があり浄化や癒しの効果があると言われています。
日本では気候や土壌が異なるため育て方には注意が必要で、ホワイトセージの育て方は難しいという声もありますが、注意点を抑えればそれほど心配するほどではありません。
ホワイトセージは乾燥を好むこと、冬は霜や雪に弱いので鉢植えにして室内に取り込むなど、保温対策をすることが必要です。
庭に植える場合は、根詰まりや根腐れを防ぐために、排水性の良い土や砂利を混ぜて土壌を改良することがおすすめです。また、近隣の人やペットに迷惑をかけないように、花粉や香りに注意することも大切です。
育て方さえ押さえれば、美しい花や香りを楽しむことができます。ぜひ挑戦してみていただけたらと思います。