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アジュガを植えてはいけない3つの理由:毒性・繁殖や後悔しない管理方法

2024年6月3日

アジュガは紫色の可愛らしい花を咲かせ、地面を緑の絨毯のように覆う人気の植物です。

しかし、その美しい見た目の裏には驚異的な繁殖力、二重の増殖方法があるため、時には「アジュガは植えてはいけない」と言われることもあります。

また、強い繁殖力以外にも意外な弱点や毒性など、アジュガを庭に植える前に知っておくべき重要なポイントが存在します。

この記事では、アジュガを庭に植える際の注意点や、適切な管理方法について、実用的な情報をお届けします。

庭づくりで後悔しないために、ぜひ最後までご覧ください。

アジュガを植えてはいけないと言われる3つの理由

庭に植えているアジュガ

アジュガは美しい花を咲かせるグランドカバーとして人気がありますが、庭に植える前に考慮すべき重要な点があります。

多くの園芸家がアジュガの栽培に警鐘を鳴らす理由には、以下の3つが挙げられます。

  • 繁殖力が強く増えすぎるから
  • こぼれ種で増えるから
  • 突然大量に枯れることがあるから

それぞれの理由について少し補足をしていきます。

繁殖力が強く増えすぎるから

アジュガは驚異的な繁殖力を持っています。地面を這うようにランナー(匍匐茎)を伸ばし、わずか1年で30cm四方に広がるとされています。

この旺盛な成長力により、庭の他の植物の生育スペースを奪ってしまうことがあります。

こぼれ種で増えるから

アジュガは花が咲いた後のこぼれ種からも増殖します。

ランナーによる栄養繁殖だけでなく、種子繁殖もするため、二重の拡大経路を持っています。

適切な手入れを怠ると、庭全体がアジュガで覆われてしまう可能性があるのです。

突然大量に枯れることがあるから

アジュガは環境変化に敏感で、条件が合わないと突然大量に枯れることがあります。

特に病害虫の被害を受けやすく、せっかく広がったアジュガが一斉に枯れると、庭の美観を著しく損ねてしまいます。

 

これらのデメリットがあるものの、アジュガは草丈が30cm程度と低く、隣家に侵入するほどの迷惑をかけることは少ないです。

また根が浅いため、過剰に増えた場合は比較的簡単に引き抜いて管理することができます。

計画的に植栽し、定期的な手入れを行えば、美しいグランドカバーとして楽しむことも可能でしょう。

 

アジュガはどれくらい広がるのか

アジュガは非常に旺盛な成長力を持つ植物で、主に2つの方法で広がります。

まず、匍匐茎(ほふくけい)と呼ばれるランナーを地面に沿って伸ばし広がっていきます。

一般的に、1株のアジュガを植えた場合、適した環境では約1年で30cm四方ほどの面積に広がるとされています。これは地面に近い位置から横方向に広がる特徴があり、軍隊の匍匐前進のように、徐々に広がります。

次に、花が咲いた後にできるこぼれ種(種子)からも新しい株が発生します。この種子繁殖によって、元の株から離れた場所にも新たなアジュガが生育し始めることがあります。

この2つの繁殖方法が組み合わさると、管理を怠った場合、数年のうちに庭全体を覆ってしまう可能性があります。ただし、アジュガの草丈は通常30cm程度と低いため、高い塀や障害物を越えて隣家の庭に侵入することは比較的少ないとされています。

成長速度は日照、水分、土壌条件などの環境要因によって変わりますが、適した環境では非常に速く広がることがあります。そのため、庭に植える際は定期的に管理し、必要に応じて間引くことが重要です。

アジュガが増えすぎるのを防ぐ管理方法

適切に管理されているアジュガ

アジュガは日陰を好む植物で、直射日光を避け涼しい場所が適しています。

また、水はけの良い肥沃な土壌を好むため、事前に土壌改良を行うのが望ましいです。植え付ける際は、将来的な広がりを考慮して株間を適切に確保することが大切です。

具体的な植え付け方法は以下の通りです。

植え付け場所の選定

半日陰の場所を選び、土壌が乾燥していないことを確認します。

土壌の準備

土を深く掘り起こし、有機物を豊富に含んだ堆肥や腐葉土を混ぜ込みます。

植え付け

株間を15~30cm空けて穴を掘り、根鉢を崩さないように植えます。

水やり

植え付け後にたっぷりと水を与えます。その後は土壌の乾燥を防ぐため、定期的に水やりを行います。

増えすぎを防ぐ剪定と管理

アジュガの旺盛な繁殖力をコントロールし、庭を整然と保つためには、剪定と適切な管理が欠かせません。以下のポイントを押さえましょう。

剪定のタイミング

アジュガは春に最も成長が活発になるため、春の終わりから初夏にかけて剪定を行うのが効果的です。

剪定の方法

花が終わった後、枯れた花や過密になった部分を取り除きます。これにより、株の内部まで光と空気が届きやすくなり、健康的な成長を促します。

株分け

数年に一度、株分けを行って株を若返らせ、広がりすぎを防ぎます。株分けは、根が混み合う前の早春に行うのが理想的です。

物理的な制限

ランナーの広がりを抑えるために、植え付け場所の周囲に根止めシートやエッジングを設置するのも有効です。

地域に応じた管理

アジュガが侵略的外来種とされている地域では、特に慎重な管理が求められます。定期的に点検し、意図しない場所への拡散を防ぎましょう。

アジュガの毒性と影響

アジュガの根や茎には、アルカロイドという毒成分が含まれているとされています。

アルカロイドという毒成分は、大量に摂取すると健康被害を引き起こす可能性があるため、特に子供やペットが誤って口にしないよう注意が必要です。

アルカロイドの毒性について

アルカロイドは、植物や動物に含まれる窒素を含む塩基性成分の総称です。

その名は、「アルカリ」と「~のようなもの」を意味する「oid」を組み合わせたもので、多くの場合、少量でもヒトや動物に強い作用を示します。

古くから医薬品や農薬として利用されてきたアルカロイドは、モルヒネ、アトロピン、エフェドリン、ベルベリンなど、現代でも医療現場で役立てられています。

参考:北海道立衛生研究所のページ

毒性が犬や猫に与える影響

アジュガの毒性成分であるアルカロイドは、大量に摂取すると犬や猫を含むペットに重篤な健康被害を引き起こす可能性があります。

具体的には、嘔吐、下痢、元気消失、痙攣などの症状が出ることがあり、場合によっては命に危険が及ぶこともあるため、犬や猫などのペットが誤って口にしないよう注意を要します。

アジュガを植えて後悔するケース

アジュガを植えて後悔するケースは、主にその繁殖力の強さに関連しています。

アジュガは地面を這うように広がるランナーによって素早く増殖し、予想以上に広範囲に広がることがあります。これにより、他の植物の生育スペースを奪ったり、庭の外観を損なうことで後悔してしまう人もいるでしょう。

また、アジュガの草丈が予想よりも高くなることもあり、庭が草むらのように見えてしまうこともあるため、計画的な植栽と定期的な管理が重要です。

アジュガはその特性を知らずに庭植えすると後悔することはあっても、特性を知って正しく管理すれば手に負えなくなることはなく、後悔することもなくなるはずです。

庭に植える前に予め特性と管理方法を確認しておくことが大切です。

まとめ:アジュガを植えてはいけない理由と後悔しないための管理方法

アジュガは美しいグランドカバーとして人気がありますが、いくつかの理由から「植えてはいけない」と言われることがあります。

これまで見てきたように、その主な理由は以下の3つです。

  • 繁殖力が強すぎる:ランナーを伸ばして急速に広がり、1年で約30cm四方に拡大するほどの繁殖力があります。
  • こぼれ種でも増える:栄養繁殖だけでなく種子繁殖も行うため、二重の拡大経路を持ち、管理を怠ると庭全体に広がる可能性があります。
  • 突然大量に枯れることがある:環境変化や病害虫の影響を受けやすく、一斉に枯れると庭の美観を損ないます。

また、アジュガにはアルカロイドという毒成分が含まれているため、ペットや子どもが誤って口にしないよう注意が必要です。

しかし、これらのデメリットを理解し、適切に管理すれば、アジュガは魅力的なグランドカバーとして楽しむことができます。後悔しないために、以下のポイントを押さえましょう。

  • 適切な場所を選ぶ:半日陰で水はけの良い場所を選び、株間を15~30cmほど空けて植えましょう。
  • 定期的な剪定:春の終わりから初夏にかけて花後の剪定を行い、過密になった部分を取り除きます。
  • 物理的な制限:根止めシートやエッジングを設置して広がりを抑制します。
  • 定期的な株分け:数年に一度、早春に株分けを行い、株を若返らせましょう。
  • こまめな観察:意図しない場所への拡散を早期に発見し、適切に対処します。

アジュガの特性を理解し、計画的に植栽・管理すれば、美しい花と葉を楽しみながら、「植えてはいけない」という懸念を払拭できるでしょう。

この記事がアジュガを植える際の参考にしていただけたら嬉しいです。

  • この記事を書いた人

「ハーブ民」編集部

北海道でハーブ苗の販売を行っている合同会社リンクウィットのハーブブログ編集部。 「初心者にもわかりやすく・楽しく」をモットーに、ハーブの魅力や育て方をハーブ愛MAXでお伝えしています! 姉妹サイト「ハーブティータイムズ」も楽しく運営中^^

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