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ローゼルの毒性と影響|花・葉・実・種の食べ方や効能について

2024年5月7日

ローゼルは鮮やかな赤い萼(がく)と酸っぱい味が特徴のハイビスカスの一種です。その美しさから食用や観賞用に栽培されていますが、一部では毒性があるという噂も聞かれます。

しかし、ローゼル自体に毒性はなく、むしろ豊富な栄養素と健康効果が期待されています。ビタミンCやクエン酸、ポリフェノールなどを含み、疲労回復や美肌効果、抗酸化作用などが注目されています。

ローゼルの萼はジャムやジュース、シロップなど様々な加工品に利用され、種子は食用油や調味料としても活用されています。また、花や葉も食用や薬用に用いられています。

この記事では、こうしたローゼルの毒性に関する詳細のほか、美味しい食べ方を花・葉・実・種別にそれぞれを詳しく解説します。ローゼルを食べたことがない方も、これから食べてみたい方も、ぜひ参考にしてください。

 

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ローゼルの毒性について

ローゼル

ローゼルは、花や葉、実、種などの部位を食用とすることができますが、過剰な摂取は胃腸の不調を引き起こす可能性があるのでご注意ください。

時にローゼルの毒性が話題になることがありますが、LD50 = 5g/kgとローゼルの毒性は心配するほど強くはありません。(エタノールの毒性はLD50=6.2 g/kg程度というデータがあり、普段多くの人が飲んでいるアルコールよりも少ない毒性の数値を示しています。)

参考:エタノールの安全データシート

なお、東京家政学院大学の紀要には以下のような一文があります。

ローゼル萼の抽出物は毒性が報告されているが、その程度は低い(LD50 = 5g/kg)

引用:岩本 直樹氏「ローゼル萼による 2 型糖尿病モデルマウスの肝臓の糖質代謝に与える影響」

この論文は、ローゼル萼は2型糖尿病の予防や治療に有用な植物である可能性があると結論づけており、ローゼルを有効活用することを目的としているものです。

このことからも、ローゼルの毒性については食べ過ぎさえ気を付ければ問題がないことがわかります。

LD50(Lethal Dose, 50%)は、ある物質が一度に摂取された際に、試験対象となる動物の50%が致死する用量を指します。

食用としてのローゼルの萼と苞の用い方

ローゼルの萼(がく)と苞(ほう)は、食用やハーブティーなどに利用される部分です。

萼は花の一番外側にある葉のような部分で、花びらを包んで保護する役割をします。苞は花柄の付け根にある葉のような部分で、花序を形成するときに出現します

ローゼルの花は白くてオクラに似ていますが、花が終わった後には、真っ赤な苞に覆われた実をつけます。この苞と、トゲトゲした萼が肥大して赤く熟します。

この赤い部分にはビタミンCやクエン酸などが豊富で酸味があり、生食やジャム、ゼリーなどの加工品として食べることができるほか、乾燥させてローゼルティーの原料としても使われます。

ローゼルの実を楽しむ!おすすめの食べ方とレシピ

ローゼルの種を取った写真

ローゼルの実(萼と苞)は、酸味があり爽やかな味わいが特徴です。

ローゼルの実はそのまま生で食べてもシャキシャキとした食感があり、酸味が強く爽やかな味わいが楽しめます。冷蔵庫で冷やしてから食べると、より一層美味しく感じるでしょう。

また、ローゼルの実はジャムやソースにも使うことができます。砂糖と一緒に煮詰めることで、酸味が程よくマイルドになります。パンやヨーグルトに添えて食べると、甘酸っぱさが引き立って美味しいですよ。

さらに、ローゼルの実を使ったスムージーやジュースもおすすめです。フレッシュな実をミキサーやジューサーで潰して、お好みの飲み物に混ぜれば完成です。アイスやミントを添えて、さわやかなドリンクに仕上げてみてください。

ローゼルの種の栄養価と食べ方

ローゼル

ローゼルの萼は、ジャムやジュース、お茶などによく使われますが、種にも栄養価があり、食べることもできます。

ローゼルの種には、タンパク質、食物繊維、ミネラル、ビタミンなどの栄養素が含まれています。ローゼルの種は、そのまま食べることもできますが、ローストしたり、粉末にしてから食べるのが一般的です。

ローゼルの種を食べる際の注意点としては、シュウ酸が含まれているため、食べ過ぎると結石ができる可能性があります。そのため、1日あたりの摂取量を10g程度に抑えるようにしましょう。

また、ローゼルの種は硬いため、よく噛んで食べるようにしましょう。

ローゼルの花や葉の栄養価と食べ方

ローゼルはハイビスカスの一種で、その鮮やかな赤い萼はジャムやジュース、ハーブティーなど様々な用途で活用されています。実は、ローゼルは花や葉も食用として利用でき、豊富な栄養価が含まれています。

ローゼルの花と葉には、ビタミンC、ビタミンA、鉄分、カルシウムなどの栄養素が含まれています。特に、ビタミンCはレモンの約4倍、ポリフェノールは赤ワインの約5倍も多く含まれており、抗酸化作用や免疫力向上などの効果が期待できます。

ローゼルの花と葉は、生でサラダやスムージーに加えても美味しくいただけます。また、乾燥させてお茶やスープの材料としても利用できます。

  • サラダやスムージー
  • お茶
  • スープ

ローゼルの花と葉は、独特の酸味と爽やかな香りが特徴です。お好みでハチミツや砂糖を加えても美味しくいただけます。

ローゼルは、シュウ酸が含まれているため、食べ過ぎると結石ができる恐れがあります。特に、腎臓病や痛風の方は注意が必要です。また、妊娠中や授乳中の方は、医師に相談の上、摂取量に注意してください。

生のローゼルの食べ方

生のローゼルは、甘酸っぱい味がします。そのまま食べてもおいしいですが、サラダやスムージーに入れてもおいしく食べられます。また、ジャムやゼリーを作ることもできます。

生のローゼルは、ビタミンCや鉄分が豊富に含まれています。また、抗酸化作用もあると言われています。

ローゼルは、一部の人にとってアレルギー反応を起こす可能性があります。初めてローゼルを食べる場合は、少量から食べるようにしてください。

<生のローゼルのレシピ例>

  • ローゼルとバナナのスムージー
  • ローゼルとヨーグルトのサラダ
  • ローゼルジャム
  • ローゼルゼリー

ローゼルの塩漬けの美味しい食べ方

ローゼルの塩漬けは、さっぱりとした酸味と塩気が特徴です。塩漬けにすることで、ローゼルの特有の風味を引き立てることができます。

また、ローゼルは塩漬けすることで日持ちもします。冷蔵庫で保存すれば、1週間程度は美味しく食べることができます。

ここでは、ローゼルの塩漬けを使う際に人気のおにぎりや、日持ちする期間などについてご紹介していきます。

絶品!ローゼルの塩漬けのおにぎり

ローゼルの塩漬けは、おにぎりの具材としても大活躍します。まずは、ローゼルの塩漬けのおにぎりの作り方をご紹介します。

まずは、ごはんを炊きます。その間に、ローゼルの塩漬けを水で洗い、塩抜きをします。塩抜きすることで、塩分を調整し、より食べやすくなります。

次に、ごはんに塩漬けを加え、よく混ぜ合わせます。ローゼルの塩漬けは、酸味があり、爽やかな風味が特徴です。この風味がおにぎりにぴったりです。

最後に、おにぎりの形に成形し、海苔で包みます。ローゼルの塩漬けのおにぎりは、鮮やかな赤色が特徴で、見た目も華やかです。

ローゼルの塩漬けのおにぎりは、食欲をそそる美味しさです。酸味と塩味が絶妙に調和し、一口食べるとさっぱりとした味わいが広がります。

ローゼル塩漬けは、おにぎりだけでなく、サラダなどにも利用することができます。塩漬けにすることで、酸味や爽やかな風味が引き立ち、料理にアクセントを加えることができます。

ローゼル塩漬けはどれくらい日持ちするか

ローゼル塩漬けは、塩分の作用によって長期間保存することができます。一般的には、冷暗所で保存することで1年以上の日持ちが可能です。ただし、保存状態によっては品質が劣化することがありますので、注意が必要です。

ローゼル塩漬けを作る際には、清潔な容器に塩漬けしたローゼルを入れ、しっかりと密閉して保存します。保存する際には、湿気や直射日光を避けるようにしましょう。また、開封後は冷蔵庫で保存して早めに食べきることをおすすめします。

ローゼル塩漬けは、長期保存が可能なため、季節外れのローゼルを活用するのにもおすすめです。ぜひ、自家製のローゼル塩漬けを楽しんでみてくださいね。

白ローゼルの食べ方

白ローゼル

白ローゼルはローゼルの一種であり、その食べ方も他のローゼルとは異なります。

味の特徴としては、白ローゼルは酸味が強く、爽やかな風味があります。

まず、白ローゼルの実を食べる方法ですが、生で食べることができます。ただし、そのままでは酸味が強すぎる場合があるため、砂糖を加えて甘さを調整することをおすすめします。また、白ローゼルの実をジャムやゼリーに加工することもできます。砂糖と一緒に煮詰めることで、甘酸っぱいジャムやゼリーができあがります。

種は食べることはできますが、硬くて食べにくいため、歯ごたえが好きな方に向いています。種をそのまま噛んで食べるか、砕いてパンやヨーグルトにトッピングすることができます。

花や葉は、生で食べることはできません。ただし、花や葉を乾燥させてハーブティーとして楽しむことができます。熱湯を注いで数分間浸すことで、香り高いハーブティーができあがります。

白ローゼルは、その酸味と風味から、さまざまなお菓子の材料としても活用されています。ケーキやパン、クッキーなどに加えることで、爽やかな味わいを楽しむことができます。

白ローゼルには、ビタミンCやポリフェノールなどの栄養素が豊富に含まれており、美容や健康にも効果があるとされています。ただし、過剰摂取は胃腸の不調を引き起こす可能性があるため、適量を守るようにしましょう。

白ローゼルの毒性については、特に報告されていませんが、食べ過ぎることやアレルギー体質の方は注意が必要です。また、妊娠中や授乳中の方は医師に相談することをおすすめします。

ローゼルで作るお菓子のレシピ

ローゼルは、その鮮やかな赤色と独特の酸味が特徴的な植物ですが、お菓子作りにも活用することができます。

ここでは、ローゼルを使ったお菓子のレシピをご紹介します。

ローゼルゼリーのレシピ

ローゼルの実を使ったゼリーは、見た目も美しくさわやかな酸味が楽しめます。

まずは、ローゼルの実を洗い、種を取り除きます。その後、鍋にローゼルの実と水を入れ、中火で加熱します。

ローゼルの実が柔らかくなったら、ザルで搾ります。搾り汁を再度鍋に戻し、砂糖とゼラチンを加えて混ぜます。

冷蔵庫で冷やし固めたら完成です。ゼリーはデザートとして楽しむことができます。

ローゼルクッキーのレシピ

ローゼルの実を使ったクッキーは、サクサクとした食感とほんのり酸味が特徴です。

まずは、バターと砂糖をクリーム状になるまで混ぜます。そこに、卵とバニラエッセンスを加え、よく混ぜます。別のボウルに、薄力粉とベーキングパウダーを混ぜ、バターの混ぜ物に加えます。

最後に、ローゼルの実を加えてさらに混ぜます。生地を冷蔵庫で30分ほど寝かせた後、180度のオーブンで15分ほど焼きます。クッキーはおやつとして楽しむことができます。

ローゼルを使ったお菓子は、独特の酸味がアクセントとなり、さわやかな味わいを楽しむことができます。

ローゼルの効能

ローゼルには様々な効能がありますが、花や葉、実、種でそれぞれ効能が異なります。

ここでは、それぞれ期待できる効能についてご紹介してきます。

花の効能

ローゼルの花には様々な効能がありますが、主なものを以下に挙げます。

効果・効能 補足
美肌効果 ローゼルの花にはビタミンCやアントシアニンが豊富に含まれており、肌のターンオーバーを促進し、シミやくすみを防ぎます。また、抗酸化作用もあるため、肌の老化を防ぐ効果も期待できます。
利尿作用 体内の余分な水分や老廃物を排出する働きです。むくみや冷え性の改善に役立ちます。
抗炎症作用 炎症を抑えることで、体内の炎症を軽減し、健康をサポートします。

葉の効能

ローゼルの葉にはさまざまな効能がありますが、主なものを以下に挙げます。

効果・効能 補足
免疫力を高める・美肌効果 ローゼルの葉には豊富なビタミンCが含まれており、免疫力を高めたり美肌効果があります。
抗酸化作用 抗酸化作用もあるため、老化を防ぐ効果も期待できます。
疲労回復やデトックス効果 葉に含まれるクエン酸は、疲労回復やデトックス効果があります。これにより、体内の老廃物を排出して健康な体を保つことができます。

実の効能

ローゼルの実にはさまざまな効能がありますが、主なものを以下に挙げます。

効果・効能 補足
免疫力を高める・美肌効果 ローゼルの実には豊富なビタミンCが含まれており、免疫力を高めたり美肌効果があります。
抗酸化作用 老化の原因となる活性酸素を抑えることができます。
腸内環境を整える・糖尿病予防 ローゼルの実には食物繊維も豊富に含まれています。食物繊維は腸内環境を整え、便秘の改善にも効果的です。また、食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにするため、糖尿病の予防にも役立ちます。
抗酸化作用・抗炎症作用 ローゼルの実にはポリフェノールも含まれており、抗酸化作用や抗炎症作用があります。これにより、生活習慣病の予防や改善にも効果が期待できます。

種の効能

ローゼルの種にはさまざまな効能がありますが、主なものを以下に挙げます。

効果・効能 補足
免疫力を高める・美肌効果 ビタミンCは免疫力を高める効果があり、風邪やインフルエンザなどの予防にも役立つほか、美肌効果も期待できます。
抗酸化作用 体内の老化や細胞のダメージを防ぐ効果があります。
消化促進作用 食欲不振や胃腸の不調を改善し、消化を助ける効果があります。
抗炎症作用 炎症を抑え、関節炎やアレルギー性疾患などの炎症を緩和する効果があります。
血圧を下げる効果 血管を拡張させ、血流を良くすることで血圧を下げる効果があります。高血圧の改善に役立ちます。
便秘解消 食物繊維は便秘解消にも効果的です。

ローゼルとハイビスカスローゼルは同じ植物?

ローゼルとハイビスカスローゼルは同じ植物を指します。

この植物の正式な学名は「Hibiscus sabdariffa」で、一般的に以下のような名称で知られています:

  1. ローゼル
  2. ハイビスカスローゼル
  3. ロゼル
  4. ジャマイカソレル
  5. レッドソレル

ローゼルはアオイ科ハイビスカス属の植物で、熱帯地域で広く栽培されています。その赤い萼(がく)は食用や飲料用として利用され、特に茶やジャムの原料として人気があります。

まとめ:ローゼルの毒性と食べ方

この記事では、ローゼルの毒性と食べ方について、花・葉・実・種のそれぞれを詳しく解説しました。

ローゼルは、色鮮やかで香り高い花茶やジャム、ジュースなどの飲食品だけでなく、サラダや炒め物などの料理にも使えるので、ローゼルを食べたことがない方は、ぜひ一度試してみてください。

毒性については、心配するほど強くないので過剰摂取に気を付けることで特に問題なく食べることができますが、アレルギー体質の方は体への影響を確かめながら食べるようにした方が良いでしょう。

また、妊娠中や授乳中の方は医師に相談することをおすすめします。

  • この記事を書いた人

「ハーブ民」編集部

北海道でハーブ苗の販売を行っている合同会社リンクウィットのハーブブログ編集部。 「初心者にもわかりやすく・楽しく」をモットーに、ハーブの魅力や育て方をハーブ愛MAXでお伝えしています! 姉妹サイト「ハーブティータイムズ」も楽しく運営中^^

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