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サフランの効能|酒・更年期への効果と漢方の飲み方や副作用について

2024年6月3日

世界で最も高価なスパイスの一つとして知られるサフランには、色や香りだけでなく、健康にも様々な効果が期待されています。

この貴重なスパイスは、血行促進や気分の明るさをもたらし、月経前症候群や更年期障害の緩和に寄与すると言われています。さらに、サフラン酒は冷え性や風邪の予防に効果的な選択肢として輝いています。

しかし、注意が必要です。妊娠中や授乳中の女性には適さないほか、過度な摂取は危険です。

この記事では、サフランの多彩な効果に焦点を当て、サフラン酒の製造方法や摂取のヒント、そして漢方としての使い方や潜在的なリスクについて紐解いていきます。

サフランの効能に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

サフランの効能とその科学的根拠

サフランは、古くから漢方で使用されてきたハーブの一つです。サフランには様々な効能があり、特に更年期の症状に効果があると言われています。

科学的な根拠としていくつか論文をご紹介しますが、今後も科学的な見地からサフランの効能について研究が進んでいくと思われます。

ここでは、サフランの主な成分とその効果と、効能に関する研究結果についてご紹介します。

主な成分とその効果

サフランには、色素、香り、味の3つの特徴的な成分が含まれていて、それぞれ次に示すような効果があります。

成分と効果
色素 鮮やかな黄色は、クロセチンとクロシンというカロテノイド色素によるものです。これらの成分には、抗酸化作用、血流促進作用、記憶力改善作用、がん予防作用などが期待されています。
香り 独特な香りは、サフラナールという環状テルペンアルデヒドによるものです。この成分には、抗酸化作用、胃潰瘍予防作用、抗けいれん作用、抗うつ作用、睡眠導入作用などが期待されています。
苦味は、ピクロクロシンという配糖体によるものです。この成分は、グルコシダーゼによって分解されてサフラナールが生成されます。

効能に関する研究結果

サフランの効能に関する研究論文の要約を提供するPubMedに掲載されている論文があります。

タイトルは、「Saffron (Crocus sativus L.) and major depressive disorder: a meta-analysis of randomized clinical trials」で、サフラン(Crocus sativus L.)と大うつ病性障害(MDD)に関する無作為化比較試験のメタ分析を行っています。

この論文の結論は、以下のようになっています。

  • サフランは、プラセボに対してMDDの症状を改善する有効な治療法である可能性があることが示唆された。
  • サフランは、抗うつ薬と同等の効果を持つ可能性があることが示唆されたが、このメタ分析の結果は、出版バイアスや異質性の影響を受けている可能性がある。
  • 選択された研究の数や質は限られており、サフランの用量や摂取期間も一定ではなかった。

したがって、サフランの効能に関するさらなる高品質な研究が必要です。

PubMed

そのほか、東洋医学雑誌には次のような論文が掲載されています。

  • サフランは、自己免疫疾患の患者における「瘀血」の症状を改善する効果がある可能性が示された。
  • サフランは、血小板の活性化を抑制する効果がある可能性が示された。
  • PF-4とβ-TGは、「瘀血」の程度を評価する有用なマーカーである可能性が示された。

東洋医学雑誌のHP

更年期への効果・効能

サフランは、更年期における様々な症状に対して効果的な成分を含んでいます。

更年期障害は、女性ホルモンのバランスの乱れによって引き起こされることが多く、ホットフラッシュやイライラなどの症状が現れます。

サフランには、女性ホルモンのバランスを整える作用があり、更年期の症状を軽減する効果が期待できます。また、抗酸化作用もあり、老化の予防や美肌効果も期待されています。

さらに、抗うつ作用もあります。更年期には、ホルモンの変動によってうつ症状が現れることがありますが、サフランの摂取によってうつ症状を軽減することができます。

更年期の症状に悩まされている方は、適切な摂取量を守りながらサフランを活用するのも一つの手段です。

睡眠への効果

サフランには睡眠への効果もあります。サフランに含まれる成分の1つであるクロシンは、神経伝達物質セロトニンの再取り込みを阻害する作用があります。セロトニンは、リラックスや睡眠の調節に関与する重要な物質です。

研究によれば、サフランの摂取によってセロトニンの量が増加し、睡眠の質が改善することが示されています。また、抗不安効果もあり、不眠症やストレスによる睡眠障害にも効果的とされています。

サフランを摂取する際は、サフランティーやサフラン酒などの形で摂ることが一般的です。これらの飲み物はリラックス効果があり、睡眠の質を向上させることが期待できます。

ただし、個人によって効果や効能は異なるため、効果を実感するまでには時間がかかる場合もあります。また、過剰摂取は逆効果となる可能性があるため、適量を守って摂取することが重要です。

サフランの睡眠への効果については、科学的な根拠があるものの、個人の体質や状態によって効果は異なる場合があります。睡眠障害や不眠症などでお悩みの場合は、医師や専門家に相談することをおすすめします。

サフランティーの効能と飲み方

サフランは、古くから漢方薬やハーブティーとして使用されてきました。更年期の症状の緩和やリラックス効果があるお茶として利用されています。

しかし、過剰摂取による副作用もあるため適量の摂取が重要です。

主な効能

サフランティーは、サフランの花から作られるお茶であり、その効能はさまざまです。

まず、リラックス効果があり、ストレスや不安を和らげることができます。また、抗酸化作用もあり、体内の老化や炎症を抑えることができます。

さらに、サフランティーには抗うつ効果もあります。サフランに含まれる成分がセロトニンの分泌を促進し、気分を安定させる効果があります。そのため、うつ症状や不眠症の改善にも役立つとされています。

また、女性にとっては更年期や生理不順や生理痛にも効果的です。その効果については次の項で詳しくお伝えします。

更年期や生理への影響

サフランには、女性ホルモンの分泌を高めるサフラナールや、記憶障害を改善するクロシンという成分が含まれています。

サフランティーには、以下のような効果・効能が期待されています。

更年期障害の緩和

サフランティーは、ホルモンバランスを調整することで更年期に起こるホットフラッシュや気分の変動、睡眠障害、不安感などの症状を和らげる可能性があります。

月経前症候群(PMS)や生理不順の緩和

サフランティーは、女性ホルモンの分泌を高めることで、月経前に起こるイライラ感、頭痛、渇望、疼痛などの症状を軽減する可能性があります。また、生理周期を整える効果もあると言われています。

冷え性の改善

サフランティーは、血液の流れを良くすることで、冷え性を改善する可能性があります。サフランに含まれるクロシンは、血液の粘度を下げて血流を促進する効果があります。

また、サフランに含まれるサフラナールは、体を温めて発汗を促す効果があります。

作り方の手順

サフランティーは、サフランの花の柱の部分を使用して作られるお茶です。サフランティーは、その美しい色や独特の香りが特徴であり、また、その効能も注目されています。

サフランティーの作り方は次のとおりです。

  • ティーカップにサフランを5本から10本ほど入れる。
  • 沸騰したお湯をカップに注ぐ。
  • サフランから美しい黄色が出るまで、約10分ほど蒸らす。

お好みで蜂蜜や砂糖などの甘味を加えてもOKです。

サフランティーは、他のハーブやスパイスとブレンドするとさらに風味豊かになります。

美味しい飲み方については次の項で詳しくご紹介します。

サフランティーの味・飲み方

サフランティーの味は独特の苦みがあり、薄いのが特徴です。香りはスパイスのように刺激的で多すぎると苦くなり、微妙な風味が出ません。

ブレンドする場合は、以下のような組み合わせがおすすめです。

カモミールやレモンバームとブレンド

リラックス効果が高まります。ティーカップにサフランとカモミールやレモンバームのティーバッグを一つずつ入れて、お湯を注ぎます。

カルダモンやシナモンとブレンド

スパイシーで温かい味わいになります。やかんにサフランとカルダモン2個やシナモンスティック0.5cmを入れて、水を加えて沸騰させます。その後、火を弱めて3分ほど煮ます。

紅茶とブレンド

より飲みやすくなります。ティーカップにサフランと紅茶のティーバッグを一つずつ入れて、お湯を注ぎます。

サフラン酒の効能と飲み方

サフランは、古くから漢方や自然療法において使用されてきたハーブの一つです。

その効能は様々で、特に更年期の女性にとっては嬉しい効果があります。サフランには、更年期障害の症状を緩和する効果があり、不安やイライラ、うつ症状などを軽減することができます。

また、サフランを使ったレシピもあり、酒に漬けることでより効果的に摂取することができます。

ここでは、サフラン種の効能のほか、サフラン種の作り方と味・飲み方についてご紹介します。

主な効能

サフラン酒は、主成分としてサフランを使用した酒類であり、その中には健康に対する様々な有益な効果があります。

まず第一に、サフラン酒はストレスの軽減に効果的です。サフランに含まれる成分は神経伝達物質のバランスを調整し、リラックス効果をもたらします。この効果により、睡眠の質が向上し、疲労回復も促進されます。

さらに、サフラン酒は抗酸化作用によって老化の予防に役立ちます。サフランに含まれる成分は活性酸素を取り除き、細胞の損傷を防ぎます。この結果、肌のハリや弾力が保たれ、美肌を維持するのに役立ちます。

また、サフラン酒は血液循環を促進する作用もあります。良好な血流は冷え性やむくみの緩和に寄与し、同時に脳の活性化と集中力向上にも寄与します。

作り方の手順

サフラン酒の作り方は、以下のようになります。

材料

  • サフラン(10g)
  • ホワイトリカー(1L)
  • グラニュー糖(100g)

手順

  • 瓶にサフランを入れて、ホワイトリカーを注ぐ。
  • 瓶の口をふたでしっかりと閉めて、冷暗所に置く。
  • 2ヶ月後に瓶を開けて、ペーパータオルでサフラン酒をこす。
  • グラニュー糖を加えてよく混ぜる。
  • さらに3ヶ月間、冷暗所に置いて熟成させる。

以上が、サフラン酒の基本的な作り方です。

飲み方と味

サフラン酒の飲み方は、以下のようになります。

そのまま飲む

ティーカップにサフラン酒を適量注ぎます。お好みで蜂蜜や砂糖などの甘味を加えてもOKです。

ブレンドする

サフラン酒は、そのまま飲むのも美味しいですが、他の飲み物とブレンドすると、さらに風味豊かになります。

例えば、以下のような組み合わせがおすすめです。

  • レモン果汁と氷を入れて、カクテル風に:爽やかでフルーティーな味わいになります。
  • お湯割りまたは、ぬる燗で:体が温まります。
  • カクテルのマテリアルとして:他のお酒と混ぜて、オリジナルのカクテルを作ることができます。

色々と試してお好みの飲み方を探してみてくださいね。

サフランの漢方の効能

サフランは、漢方ではサフランを中将湯(ちゅうしょうとう)という薬に配合して使用することがあります。

中将湯は、主に婦人科疾患や更年期障害に効果があるとされています。更年期障害の症状である「ほてり」やイライラ、不眠などを改善する効果が期待されています。

また、中将湯には血行促進効果もあります。血行が良くなることで、冷え性の改善や生理痛の軽減にも効果があるとされています。

そのほか、中将湯には抗鬱作用もあります。気分の落ち込みや憂鬱な気持ちを改善する効果が期待されています。

ただし、漢方薬は個人によって効果や体質への影響が異なる場合があります。また、中将湯を使用する際は、適切な用量や使用方法に注意する必要があります。

漢方薬を使用する際は、医師や薬剤師に相談して正しい使い方を確認することが重要です。自己判断での使用は避け、専門家の指導のもとで適切に使用するようにしましょう。

ツムラのサフラン漢方薬「中将湯」の効能

ツムラの「中将湯」は、サフランを主成分とする漢方薬です。この漢方薬は多くの症状に対して期待される効能があります。

まず、中将湯の主要な効果の一つは、身体の冷えや不定愁訴の改善です。特に更年期において、ホルモンバランスの変化に伴う不定愁訴が頻繁に発生することがあり、中将湯はこれらの症状を緩和する助けとなります。

さらに、中将湯は血行促進効果も持っています。更年期において、血行不良が一般的になりがちで、中将湯は血液の循環を改善し、身体の冷えやむくみを緩和するのに寄与します。

また、中将湯にはリラックス効果もあるため、更年期の精神的な不安やイライラを軽減するのに役立つと期待されています。

ただし、中将湯の使用には慎重さが必要です。医師の指導の下で使用することが不可欠であり、個人差があるため、効果や副作用を自己判断せず、専門家のアドバイスを仰ぐべきです。

中将湯は漢方薬として有用な効能を持つものですが、体質や症状によっては効果が異なる場合もあります。したがって、効果を感じない場合は、他の漢方薬や治療法を検討することも重要です。

摂取時の注意点と副作用について

サフラン摂取時には次の点に注意して副作用を避けるようにしましょう。

妊娠中や授乳中の摂取は避ける

サフランは、女性ホルモンの分泌を高める効果があるため、妊娠中や授乳中の女性には向いていません。

子宮を刺激する働きもあるため早産や流産の危険性があります。

過剰摂取は避ける

サフランは、適量であれば安全に飲むことができますが、過剰摂取すると危険です。

過剰摂取は、めまいや吐き気、頭痛などの副作用を引き起こす可能性があります。さらに、5g以上摂取すると、皮膚や粘膜が黄色くなる黄疸様症状や、血尿、出血、尿毒症などの重篤な副作用が起こる危険があります。

摂取量は、1日に0.1~0.3gを目安に摂取するようにしましょう。

まとめ:サフランの効能と飲み方・副作用について

この記事では、サフランの効能について詳しく解説しました。

サフランは、血行を改善したり気分を明るくしたり、月経前症候群や更年期障害を緩和したりする効果があると言われています。

また、サフラン酒の作り方や飲み方、漢方としての使い方や副作用についても紹介しました。 サフラン酒は、冷え性や風邪の予防にも効果的ですが、過剰摂取は避ける必要があります。

漢方は、「瘀血」の症状を改善する効果がありますが、妊娠中や授乳中の女性には向いていません。

美味しいだけでなく体にも良いスパイスですが、正しい知識と使い方が必要です。 この記事を参考にして、サフランの魅力を体感してみてください。

  • この記事を書いた人

「ハーブ民」編集部

北海道でハーブ苗の販売を行っている合同会社リンクウィットのハーブブログ編集部。 「初心者にもわかりやすく・楽しく」をモットーに、ハーブの魅力や育て方をハーブ愛MAXでお伝えしています! 姉妹サイト「ハーブティータイムズ」も楽しく運営中^^

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