シャタバリは、インドやネパールなどのアジア地域で古くから婦人科系の薬草として使われてきた植物です。
女性ホルモンのバランスを整える効果があるとされ、生理不順や更年期障害、不妊症などに効果的と言われていほか、美容やダイエットにも良いとされ、最近では日本でも注目されるようにやってきました。
しかし、シャタバリには副作用もありますし、体に合わないという方もいるので、自分の体質や状態に合わせて適切に摂取することが大切です。
この記事では、シャタバリの効果と合わない人への影響について詳しく解説します。
シャタバリの効果について
シャタバリは、アーユルヴェーダや漢方などの伝統医学において女性の健康や美容に良いとされています。
シャタバリには、エストロゲンと似た働きをするイソフラボンやサポニンなどの成分が含まれており、様々な効果が期待できます。
肌への効果
シャタバリに含まれるイソフラボンは、エストロゲンと同様にコラーゲンやエラスチンの生成を促進し、肌の弾力や水分保持能力を高めると言われています。
また、抗酸化作用もあり紫外線やストレスなどによる肌の老化を防ぐ効果も期待できます。
こうした効果があることから、肌のトラブルや乾燥に悩む女性にとってシャタバリは注目されるハーブとなっています。
妊活への効果
シャタバリは植物性エストロゲンを含んでおり、エストロゲンが不足すると受胎能力が低下するという説に基づいて、妊活に役立つ可能性があると考えられています。
エストロゲンは卵巣の働きを促進することで排卵の正常化に繋がり、子宮内膜を厚くして着床を容易にする働きが期待できます。
また、血液や生殖器系の浄化作用もあり、子宮筋腫や卵巣嚢腫などの妊娠の障害となる症状を緩和する可能性があります。また、母乳の量を増やす効果もあるため、妊娠後も授乳中に摂取することで赤ちゃんの成長にも良い影響があるとされています。
そのほか、女性だけでなく男性にも効果があると言われています。シャタバリは精子の量や質を向上させる効果があるとされ、男性不妊の改善にも役立つ可能性があります。
夫婦で一緒に摂取することで、妊活の成功率を高める可能性が期待できますが、必ず摂取前に医師や薬剤師に相談しましょう。
子宮筋腫への効果
シャタバリは植物性エストロゲンを含んでおり、エストロゲンが不足すると子宮筋腫の原因となるプロゲステロンの分泌が増えるのを防ぐと考えられています。
血液や生殖器系の浄化作用もあり、子宮筋腫の症状を緩和する可能性があり、子宮筋腫に良い影響があったという体験談もありますが、科学的な根拠はまだ十分ではありません。
また、シャタバリによって子宮筋腫が完治するというわけではありませんので、シャタバリを摂取しようか検討する場合は、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。
乳がんへの効果
乳がんへの効果については、科学的な根拠はまだ十分ではなく、研究によっては矛盾する結果が出ているようです。
一般的には、乳がんの予防や治療に役立つ可能性があると考えられていますが、一部の研究結果では特定の乳がんを進行させる可能性があるともされています。
このように、シャタバリの乳がんへの効果は個人差がありますし、確かな効果や安全性が証明されているわけではありませんので、摂取する前に必ず医師や薬剤師に相談しましょう。
シャタバリが合わない人に関する情報
シャタバリは、女性の健康や美容に多くの効果をもたらすハーブですが、すべての人に合うというわけではありません。
体質や症状によって合わない人もいることを知っておく必要があります。
ここでは、シャタバリが合わない人に関する情報を紹介します。
体質に合わない理由
シャタバリが体質に合わない理由は主に二つあります。
- アレルギー反応を起こしてしまうため
- エストロゲン様作用による影響
それぞれの理由について、もう少し詳しくお伝えしていきます。
アレルギー反応を起こしてしまうため
シャタバリはアスパラガス科の植物であり、アスパラガスやユリなどと同じ科に属します。そのため、これらの植物にアレルギーを持つ人は、シャタバリも避けるべきです。
摂取した後に、発疹やかゆみ、呼吸困難などの症状が出た場合は、すぐに医師に相談してください。
エストロゲン様作用による影響
シャタバリはエストロゲンと似た働きをする成分が多く含まれており、女性ホルモンのバランスを整える効果があります。
しかし、エストロゲンの分泌量や感受性が個人差があるため、摂取量や期間によっては、逆にホルモンバランスを乱す可能性もあります。
特に、エストロゲン分泌量が多い人やエストロゲン受容体の感受性が高い人は、摂りすぎると副作用を起こす恐れがあります。
体に合わない人の特徴
シャタバリは女性ホルモンのバランスを整える効果があるハーブですが、すべての人に合うというわけではありません。
シャタバリが合わない人の特徴は以下のとおりです。
- エストロゲンに関係する病気を持っている人
- アレルギー体質の人
それぞれの特徴についてもう少し詳しくお伝えしていきます。
エストロゲンに関係する病気を持っている人
シャタバリはエストロゲンの分泌を促進する作用があるため、乳がんや子宮がんなどのエストロゲン依存性の病気を持っている人はシャタバリを摂取すると症状が悪化する可能性があります。
アレルギー体質の人
シャタバリはアスパラガス科の植物で、アスパラガスやユリなどにアレルギー反応を示す人は、シャタバリにもアレルギー反応を示す可能性があります。
かゆみや発疹、呼吸困難などの症状が出た場合は、すぐに使用を中止して医師に相談してください。
摂取する際の注意点
シャタバリは、健康な人に対しては副作用が特に報告されていないハーブですが、糖尿病や高血圧などの持病がある人やアレルギー体質の人は、シャタバリの服用によって体内のホルモンバランスが変化し、体調に影響を及ぼす可能性があります。
シャタバリの効果は個人差がありますが、服用を開始してからおおよそ1ヶ月程度で効果が現れ始めるとされています。
明確な効果を実感したい場合は、少なくとも3ヶ月程度は継続的に摂取することが推奨されているので、長い目で効果の判断をすると良いでしょう。
太る副作用について
一部の人にはシャタバリによって太る副作用が出ることもあります。シャタバリはエストロゲン様作用を持つため、エストロゲンと同様に水分や塩分の代謝を悪化させることがあります。
その結果、水分や塩分の retention(留まり)が起こり、体重が増加することがあります。
また、エストロゲンは食欲を増進させる効果もあるため、シャタバリを摂取すると食べ過ぎてしまうこともあります。
シャタバリによる太る副作用を防ぐためには、以下の対策を行うことがおすすめです。
- シャタバリの摂取量や期間を適切に調整する
- 水分や塩分の摂取量を控えめにする
- 適度な運動やマッサージで血行やリンパの流れを良くする
- バランスの良い食事や睡眠で生活習慣を整える
以上のことを守ることで、シャタバリの摂取によって太る可能性を減らすことができます。
抜け毛の副作用について
シャタバリはエストロゲンの分泌を促進する作用があるため、エストロゲンが過剰になると抜け毛が増える可能性があります。
シャタバリの副作用は個人差がありますが、一般的には軽度で一時的なものが多いので、服用量や期間を調整することで改善される場合もあります 。
自分の体質や状態に合わせて適切に摂取するようにして抜け毛の影響について観察するようにしましょう。
シャタバリの摂取と男性への影響
シャタバリは女性の健康や美容に良いとされていますが、男性にも効果があると言われています。
シャタバリには、男性ホルモンであるテストステロンの分泌を促進する効果があるとされており、男性の精力や筋力、免疫力などに良い影響を与える可能性があります。
また、シャタバリに含まれるイソフラボンは、前立腺がんや前立腺肥大などの予防にも有効であるという研究結果もあります。
しかし、シャタバリはエストロゲン様作用も持つため、男性にとっては副作用も考えられます。シャタバリを摂りすぎると、エストロゲンの分泌量や感受性が高まり、男性ホルモンのバランスが乱れる可能性があります。その結果、乳房の発達(男性型乳房症)や勃起不全などの症状が出ることもあります。
シャタバリの摂取と男性への影響は、個人差や体質によって異なります。シャタバリを摂取する前や続ける間には、自分の体の変化に注意してください。異常な症状が出た場合は、すぐに摂取を中止し、医師に相談してください。
まとめ:シャタバリの効果と合わない人への影響
シャタバリは、女性の健康や美容に効果があると言われていますが、合わない人には太りやすくなったり抜け毛などの副作用が出る可能性もあります。
また、男性にも効果があるとされていますが、男性ホルモンのバランスを崩す可能性もあるため、注意が必要です。
シャタバリはアスパラガス科の植物であり、アスパラガスやユリなどにアレルギー反応を示す人は、シャタバリを摂取しても同様にアレルギー反応を示す可能性があります。
かゆみや発疹、呼吸困難などの症状が出た場合は、すぐに使用を中止して医師に相談するようにしてください。
シャタバリによって健康に好影響が得られた事例はいくつもありますが、合わない人にとっては逆効果になる可能性もあるため、シャタバリを摂取する際は、自身の体質に合わせて適切な量を摂ることが大切です。