セージには約900品種以上の種類があるといわれ、それぞれに見た目や香り、花色などが異なります。
セージの種類は主に食用と観賞用に分けることができ、食用のセージは主に葉を使い観賞用のセージは花を楽しみます。
この記事では、セージの種類のほか、おすすめのハーブや特徴を解説します。セージの違いをもとに自分に合ったハーブを選ぶ際の参考にしてみてくださいね。
ハーブのセージとは
セージは大きく分けて以下の2種類のタイプがあります。
- 地中海沿岸原産のハーブ色の強い品種群(コモンセージ、ヤクヨウサルビア)
- メキシコ原産の花を楽しむ観賞タイプ(サルビア)
ハーブ名においてセージといえば、コモンセージ、ヤクヨウサルビアのことを指すのが一般的で、数あるハーブの中でも耐暑性・耐寒性に優れたとても強健な植物です。
葉を触るととても強い香りを放つほか、薬効にも優れている特徴(長寿のハーブと呼ばれることもあります)があり、料理のスパイスやハーブティーとして人気があります。
ガーデンセージと表現されることもあり、昔から生活に活用されてきたハーブであることが伺い知れます。
セージの種類10選をご紹介します
主なセージの種類は下記10種類です。
- ホワイトセージ
- チェリーセージ
- アメジストセージ
- コモンセージ
- コバルトセージ
- パイナップルセージ
- クレベラントセージ
- メドーセージ
- クラリセージ
- ロシアンセージ
ここからそれぞれのセージの特徴について解説します。
ホワイトセージ
ホワイトセージは、カリフォルニア州南西部に自生する常緑の低木で、茎や葉が白っぽい色をしているのが特徴です。
葉には油分を含み、こするとセージの香りを一層強くしたような芳香があり、ネイティブアメリカンの宗教儀式や薬草として利用されてきた歴史があり、現在ではお香や精油として使われることが多いです。
ホワイトセージの育て方やホワイトセージの危険性についてはこちらの記事で解説しています。
チェリーセージ
チェリーセージはシソ科アキギリ属の多年草でアメリカ南部からメキシコに分布しており、豊富な花色が特徴で赤やピンク、紫などの色鮮やかな花を初夏から晩秋まで長く咲かせます。
葉や花にはフルーティーな甘い香りがあり、その香りがチェリーに似ていることから名付けられました。
丈夫で暑さに強く、水やりや肥料も控えめで育てやすい植物としても人気です。
チェリーセージの育て方やチェリーセージの使い方についてはこちらの記事で解説しています。
アメジストセージ
アメジストセージは、メキシコ原産のシソ科のハーブで、紫水晶のような紫色でベルベットのような質感の花を咲かせるのが特徴です。
花期は9月から11月で、日が短くなると花をつける短日植物で高さは1m以上にもなります。
アメジストセージの育て方についてはこちらの記事で解説しています。
コモンセージ
コモンセージは地中海原産のシソ科のハーブで、葉は灰緑色でべルベットのような感触があり、紫色や白色の美しい花を咲かせるのが特徴です。
花期は5月から6月で、日当たりと水はけの良い場所を好みます。冬は寒さに弱いので、霜よけや、鉢植えにして室内に入れるなどのケアが必要です。
コモンセージの育て方についてはこちらの記事で解説しています。
コバルトセージ
コバルトセージは、夏の終わりから秋にかけてコバルトブルーの花を咲かせる宿根草です。
高さは1m以上になることもありますが、花や葉が小さくて繊細な印象を与えます。日当たりと水はけの良い場所を好み、乾燥にも強いです。
コバルトセージの育て方についてはこちらの記事で解説しています。
パイナップルセージ
パイナップルセージは、メキシコやグアテマラ原産の多年性のサルビア類で、葉にパイナップルのような甘い香りがするのが特徴です。
葉はサラダやジャム、ハーブティーなどに使われるほか、秋になると、鮮やかな赤い花を咲かせます。
日当たりと水はけの良い場所で育てるとよく育ちます。
パイナップルセージの育て方とパイナップルセージの使い方については、こちらのページで詳しくお伝えしています。
クレベラントセージ
クレベラントセージはカリフォルニア原産の常緑低木で、初夏から秋にかけて淡い紫色の花を咲かせる観賞用のセージです。
花は茎にリング状に集まり、葉はシルバーグリーンで甘い香りがします。日当たりと水はけの良い場所で育てやすく、生垣としても使えるほどの大きさになります。
メドーセージ
メドーセージはシソ科の多年草で、南米原産です。
日本でメドーセージと呼ばれるのは、サルビア・ガラニチカという品種で、5月から9月まで、鳥のくちばしのような青紫色の花を咲かせます。(花は長さ3~4cmで、ガクが黒いのが特徴)
日当たりと水はけの良い場所で育てやすく、増えすぎに注意が必要なほど繁殖力が高いです。
メドーセージの育て方やメドーセージの効能・使い方ついてはこちらの記事で解説しています。
クラリセージ
クラリセージはシソ科のハーブで、地中海沿岸が原産です。
高さは90~120cmで葉は白い毛で覆われており、6月から8月にかけて、白や紫の花を咲かせます。
花はオウムのくちばしのような形をしており、苞葉と同系色です。
香りはミントや干し草のようで、鎮静作用や抗不安作用などがあるため、精油としても利用され、女性の悩みに効果的と言われています。
クラリセージの育て方についてはこちらの記事で解説しています。
ロシアンセージ
ロシアンセージは多年草の低木で、アフガニスタンやパキスタンが原産です。
高さは80~120cmになり、茎や葉は白い毛で覆われていて、7月から10月にかけて青紫色の小花を多数咲かせます。
花や茎葉には芳香があり、ミントやレモンのような香りがするのが特徴で洗練された草姿と鮮やかな花色が魅力的。性質は強健で育てやすく、耐寒性も高いです。
ただ、ハーブのセージとは科は一緒ではありますが同じ分類には属していません。草姿や茎葉に芳香がある点などがハーブのセージに似ていることから名付けられたと考えられています。
ロシアンセージの育て方やロシアンセージの使い方についてはこちらの記事で解説しています。
セージに関するQ&A
ハーブのセージについて良く聞かれる、
- ハーブのセージの使い方は?
- セージを使ったハーブティーはある?
- セージはどこで育つ?
上記の疑問についてQ&Aにまとめました。
ハーブのセージの使い方は?
ハーブのセージの使い方は、料理やハーブティー、ルームスプレーや浄化など、さまざまです。
料理では、セージの香りと苦味で風味はソーセージやチーズなどと相性がよく、バターやオイルと混ぜてソースにしたり、揚げたりします。
ハーブティーでは、ドライセージをお湯に入れて蒸らし、レモンやハチミツを加えるとさわやかになります。
ルームスプレーでは、セージのエッセンシャルオイルを水に混ぜてスプレーボトルに入れて部屋にシュッとひと吹きすると、セージの香りで空気が清浄になります。
浄化では、セージの葉を束ねて乾かしたものを火にかけて煙を出します。(スマッジスティックといって、人や場所の悪いエネルギーを払うといわれています)
セージを使ったハーブティーはある?
あります。セージを使ったハーブティーは、セージの爽やかな香りとほろ苦さでリラックス効果があるので愛用者は多いです。(セージには様々な種類がありますが、ハーブティーに使われるのはコモンセージという種類のみ)
セージティーの作り方は簡単で、ドライセージをティースプーン1杯強程度ティーカップに入れてお湯を注ぎ、2~3分蒸らします。(生のセージの葉を使う場合は、20枚くらいをお湯に入れて同じように蒸らします)
セージティーはそのままでも飲めますが、レモンやハチミツを加えるとさらに美味しくなります。
また、他のハーブとブレンドすることで、香りや効能を変えることもできます。例えば、レモングラスやレモンバームとブレンドすると、シトラス系の香りで不安や緊張を和らげる効果があります。セージティーは暑い日にアイスティーとして飲んでも美味しく楽しめます。
セージはどこで育つ?
セージは日当たりと風通しの良い場所で育ちます。
水はけと水もちのバランスがよい中性~アルカリ性の土壌を好み、鉢植えの場合は赤玉土と腐葉土とバーミキュライトを混ぜた土を使います。
セージは多湿を嫌うため、水やりはやや乾燥ぎみに管理し、湿気がこもらないようにするのがコツです。
まとめ:ハーブのセージの種類を知りましょう
セージの種類とおすすめのハーブや特徴をご紹介しました。
セージは大きく分けるとハーブと観賞用に分類され、それぞれに魅力的な品種があります。
ハーブとしてはコモンセージやゴールデンセージなどが有名で、香りや風味が豊かです。観賞用のセージはパインアップルセージやコバルトセージなどが人気で、色鮮やかな花を咲かせます。
セージは育てやすいハーブで、日当たりと風通しの良い場所で水やりを控えめにするだけで大丈夫です。セージの種類を知って、自分好みのハーブを育ててみるもの楽しいと思いますよ。