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コモンマロウの育て方|花が咲かない時の対策や日陰での育ち方も

2024年5月17日

コモンマロウはヨーロッパを原産とするアオイ科・ゼニアオイ属の多年草で、別名ブルーマロウやウスベニアオイとも呼ばれるヨーロッパ原産のハーブです。

バジルやミントほどメジャーではなことから、育て方や注意点の情報が足りないと感じている方も多いと思います。

この記事では、コモンマロウの鉢植えでの育て方や種から育てる方法などの基本的な情報から、花が咲かない時の対策や日陰での育ち方など、幅広くご紹介しています。

コモンマロウはピンクや紫の花が咲き、レモンを入れると色が変わる不思議なハーブティーにもなります。ぜひご家庭でもコモンマロウを育ててみてくださいね。

コモンマロウ栽培の環境づくり

コモンマロウは、日当たりが良くて風通しの良い場所を好みます。直射日光が当たることで花色や花持ちが良くなります。

元気よく育てるための環境づくりとして、用土づくり、水やり、肥料の与え方のポイントを以下にお伝えします

用土づくり

コモンマロウは過湿に弱いため、水はけの良い土壌(砂質土や壌土)が適しています

中性から弱アルカリ性(pH 6.0〜7.5)が好ましいので、土壌のpHを調整するために、必要に応じて石灰を加えると良いでしょう。

腐葉土、堆肥、ピートモスなどの有機質を土に混ぜて土壌の保水性と通気性を改善することで、根が健全に発育しやすくなります。

植え付け前に土の中にある石や根など取り除き、深さ20〜30cmほど耕してふかふかにほぐして完成です。これにより、土壌が柔らかくなり根が伸びやすくなります。

水やり

コモンマロウは乾燥に強い花ですが、水不足になると花付きが悪くなってしまうため土が乾いたらたっぷりと与えます。

根元から与えることを意識して充分に与えるようにします。

水やりのタイミングとしては朝か夕方に行います。夜間に水やりをすると葉や茎に水滴が残って病気になる可能性があるのでご注意ください。

肥料の与え方

肥料は、月に1回から2回程度の頻度で液体肥料や粒状肥料などを与えます。

コモンマロウは開花期に多くの肥料を必要としますので、開花期にはリンやカリウムなどを多く含む肥料を与えるのが良いでしょう。

適切な肥料やりによって花色や花持ちを良くする効果があります。

種まき時期と方法

コモンマコモンマロウの種まき時期は、気温が10℃以上になることが多くなる春から初夏(4月から6月)にかけて行うのが最適です。

秋に種まきをしても翌年に花が咲く可能性はありますが、開花が遅くなったり花付きが悪くなったりする可能性があります。冬に種まきをすると寒さで発芽が遅れたり枯れたりする可能性があるのでご注意ください。

コモンマロウの種まき方法は、以下のように行います。

  1. 種まき用の容器に高さの3分の2程度まで土を入れる
  2. 土の表面に均等に種を散らすように蒔く
  3. 土に埋めない程度に種を軽く押させる(発芽には日光が必要です)
  4. 土が湿る程度に霧吹きなどで水を与える
  5. 直射日光の当たらない明るい場所に容器を置く(温度は15℃から25℃が最適)
  6. 土が乾いたら5と同様に水やりをする
  7. 2週間程度で発芽する
  8. 苗が3~4枚の葉を持つようになったら間引きをする
  9. 苗が5~6枚の葉を持つようになったら植え替えをする

なお、種まき用の容器はプラスチック製のポットやトレイなどが適しています。容器に穴があることを確認しておきましょう。

地植えの時期と方法

コモンマロウの苗の地植え時期は、気温が15℃以上になることが多くなる春から初夏(5月から6月)にかけてに行うのが最適です。

土づくりを行った後、以下の手順で苗を畑へ地植えしていきましょう。

  1. 幅30cm程度、高さ10cm程度の畝(うね)を作る
  2. 畝に苗と同じ大きさ程度の穴を掘る(穴と穴の間は20cm程度離します)
  3. 苗を植え付ける
  4. 根元を軽く押さえて土と密着させる
  5. 根元からたっぷりと水やりをする

以上がコモンマロウの苗を地植えする方法です。

地植えではなく鉢植えやプランターで育てたい方は、次を参照していただけたらと思います。

鉢植え・プランターで育てる方法

コモンマロウは鉢植えでもプランターで育てることが可能です。

コモンマロウは、根が深く伸びるので鉢やプランター選びに注意が必要ですが、それ以外はそれほど難しいことはありません。

育て方は次のとおりです。

  1. 深めの鉢・プランターを選ぶ。(底に穴があることを確認しておきましょう)
  2. プランターの高さの3分の2程度まで用土を入れる。
  3. 苗と同じ大きさ程度の穴を掘って苗を入れる。
  4. 根元を軽く押さえて土と密着させる。
  5. 根元からたっぷりと水を与える。
  6. 鉢・プランターを明るい場所に置く。

鉢の大きさは、尺鉢(10号鉢(直径30cmの鉢))が目安で、尺鉢1つに1株を植えるくらいにするのが良いでしょう。

コモンマロウは日陰でも育つのか

コモンマロウは日陰でも育ちますが、あまりおすすめできません。

日陰で育てると、以下のようなデメリットがあるためです。

  • 開花が遅くなるか、花付きが悪くなる
  • 花色が薄くなるか、変化する
  • 茎が伸びすぎて倒れやすくなる
  • 病気や害虫にかかりやすくなる

それでも、どうしても日陰で育てたい場合は、以下のような点に注意して育てるのが良いでしょう。

  • 日陰でも明るさがある程度確保できる場所を選ぶ
  • 午前中や午後に少しでも直射日光が当たる場所を選ぶ
  • 湿気や水滴が残らないようにする
  • 肥料は控えめにする
  • 茎が倒れないように支柱やネットなどで支える

剪定の時期と方法

コモンマロウを上手に栽培するには適切な剪定が必要です。

剪定をすることで、花付きや株の健康を良くし病気や害虫の予防にもなります。

ここでは、コモンマロウの剪定の時期と方法について解説します。

【剪定の時期】

コモンマロウの剪定は、大きく分けて花後剪定と冬剪定の2回行います。

花後剪定は、5月から7月にかけて咲く品種なら8月から9月に行い、 春から咲き続ける品種なら随時行います。咲き終わった花や花茎を切り取ることで、再び花を咲かせる促進や種子散布を防止するのを目的とします。

冬剪定は、10月から11月に行います。冬に地上部が枯れる前に、根元から10cm~20cmぐらいのところで切り戻すことで、根の活力を高めたり、翌年の芽吹きを促進するのを目的とします。

【剪定の方法】

コモンマロウの剪定は、鋏やハサミなどの刃物を使って行います。刃物は事前に消毒しておくと病原菌の感染を防ぐことができます。

剪定する際には以下の点に注意しましょう。

剪定の種類 注意点
花後剪定 咲き終わった花や花茎を根元から切り取りますが、花茎がまだ緑色であれば残しておいてもよいでしょう。花茎が茶色く枯れている場合は切り取った方がよいです。
冬剪定 地上部が枯れる前に根元から10cm~20cmぐらいのところで切り戻します。切り口は斜めにすると水分が溜まりにくくなります。 切り口から新芽が出るまでは、乾燥や凍害から保護するために藁や落ち葉などで覆っておきましょう。

以上がコモンマロウの剪定の時期と方法です。

コモンマロウは丈夫な植物ですが、適切な剪定をすることでより美しく健康的に育てることができます。

摘心の時期と方法

コモンマロウの摘心とは、茎の先端を切り取ることで横枝や花芽を増やす方法です。

摘心することで、以下のようなメリットがあります。

  • 茎が伸びすぎて倒れるのを防ぐ
  • 茎が分岐して株がふさふさになる
  • 花付きが良くなる
  • 花色が鮮やかになる

コモンマロウの摘心方法は簡単で、茎の先端にある新芽や葉を爪やハサミで切り取るだけです。切り取った部分から横枝や花芽が出てきます。摘心時期は春から夏にかけて行います。成長が旺盛な時期に行うと効果的です。秋から冬は休眠期なので摘心は控えましょう。

摘心回数は、株の大きさや目的に応じて調整すると良いですが、あまり大きく育てたくない場合は何度も摘心して成長を抑えます。花をたくさん咲かせたい場合は、開花前に1回か2回程度摘心します。

なお、摘心後は以下のような点にご注意ください。

  • 摘心した日は水やりをして土を湿らせる
  • 傷跡が残らないように切り口をきれいにする
  • 病気や害虫が発生しないように観察する
  • 摘心した部分に栄養が行き渡るように肥料を施す

摘心することでより美しく育てることができるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

増やし方

コモンマロウの増やし方としては、以下の4つが挙げられます。

  • 挿し木
  • 株分け
  • 葉挿し
  • こぼれ種

なお、コモンマロウを挿し木や株分け、葉挿しで増やすメリットとしては、次の3点が挙げられます。

  1. 親株と同じ特徴を持つ苗が作れる
  2. 種まきよりも早く開花させることができる
  3. 根付きやすく管理が楽

それぞれの方法について、詳しくお伝えしていきます。

挿し木で増やす方法

コモンマロウの挿し木は成長が旺盛な時期に行うと効果的なので、4~6月か9~10月が適しています。秋から冬は休眠期なので挿し木は控えましょう。

挿し木方法は簡単で、株から切り取った枝や茎を土に挿すだけです。

具体的な手順は以下のとおりです。

  1. 株から新芽が出た枝や茎を切り取る
  2. 切り取った枝や茎から下側の葉を取り除く
  3. 切り口を水に浸けて水分補給する
  4. 弱アルカリ性の土(赤玉土+腐葉土+苦土石灰)に枝や茎を半分ほど埋めて挿す
  5. 挿した枝や茎に水やりをして土を湿らせる
  6. 日陰で管理する

コモンマロウは、挿し木することで手軽に増やすことができるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

株分けで増やす方法

コモンマロウの株分け時期は、地上部が枯れる頃(10~11月)に行うのが最適です。

株分け方法は簡単で、株から切り取った部分を土に植え付けるだけです。

具体的な手順は以下のとおりです。

  1. 株を土から掘り起こす
  2. 根についた土をていねいに取り除く
  3. 2~3株になるよう根を切り分ける
  4. 弱アルカリ性の土(赤玉土+腐葉土+苦土石灰)に部分を植え付ける
  5. 植え付けた部分に水やりをして土を湿らせる

コモンマロウは、株分けでも手軽に増やすことができるので、是非挑戦してみてくださいね。

葉挿しで増やす方法

コモンマロウの葉挿し時期は、新芽が伸び始める頃(5~6月)に行うのが最適です。

葉挿し方法は簡単で、葉から切り取った部分を土に挿すだけです。

具体的な手順は以下の通りです。

  1. 親株から健康な葉を選んで切り取る
  2. 葉柄から5cmほど上まで切り落とす
  3. 切り口を乾かして傷口をふさぐ
  4. 弱酸性~中性の土(赤玉土+バーミキュライト+パーライト)に部分を挿す
  5. 挿した部分に水やりをして土を湿らせる

コモンマロウは、株分けでも手軽に増やすことができるので、是非挑戦してみてくださいね。

こぼれ種でも増える

コモンマロウはこぼれ種で自然に増えていきます。

コモンマロウの花が咲き終わると花茎の先端に丸い実ができますが、最初は緑色だったのがだんだんと茶色くなっていき、しばらくすると実が割れて中から種が出てきます。

黒くて扁平な形をした種がこぼれ落ちて増えていきます。

また、別な場所にも植えて増やしたい場合は種取りをして種植えをして増やせます。

種取りの時期は、5月から7月にかけて咲く品種なら8月から10月に、春から咲き続ける品種なら、随時行います。(実が割れると種が飛んでしまう可能性があるので、実が割れる前に行うのがポイントです。)

種取りする際には以下の点に注意しましょう。

  • 朝早くか夕方に行うとよい。 日中は暑くて種が飛びやすくなるからです。
  • 病原菌の感染対策として刃物(鋏やハサミなど)を消毒してから使う
  • 種取りでは、花茎ごと切り取ってから実を摘み取る。
  • 実を摘み取るときは、実を指でつまんで軽くねじって取る。
  • 種取りした実は新聞紙などに広げて日陰で乾燥させる。
  • 乾燥させた実は手で潰して中から種を出す。
  • 種は涼しくて暗い場所に乾燥剤入りの密封できる容器に入れて保存する。

収穫の時期と方法

コモンマロウは5~8月に開花しますが、収穫時期は花が一番多く咲き色も鮮やかな6~7月が最適です。

コモンマロウは葉や若芽も食用にできますが、ここではハーブティーとして用いられることが多い花を収穫する方法についてお伝えします。

  1. 早朝に咲いた花を摘み取る。
  2. 花弁だけを取り除き、茎や萼(がく)は捨てる。
  3. 乾燥させるために新聞紙やキッチンペーパーなどで包む。
  4. 日陰で風通しの良い場所に置き、1~2日ほど乾燥させる。
  5. 乾燥したら乾燥剤入りの密封できる容器に入れて保存する。

コモンマロウは、早朝に咲いた花を摘むことで香りや成分が損なわれないのでおすすめです。

収穫した花にお湯を注いで蒸らすと、青色の美しいお茶になりますが、その後、レモンを足すことで赤紫からピンク色へと変化していきます。

この色の移り変わりが朝焼けのようであることから、「夜明けのハーブティー」とも呼ばれています。また、咳や胃炎などちょっとした体の不調に効果があるとされています。

コモンマロウのハーブティーについてはこちらのページをご参照ください。

夏越しのやり方と注意点

コモンマロウは耐暑性が強いとされていますが、直射日光や高温多湿には弱いです。

特に変わった点はありませんが、コモンマロウの夏越しの方法をご紹介します。

  • 日陰や風通しの良い場所に置く。
  • 鉢植えの場合は、鉢土の表面がよく乾いたらたっぷり水やりする。
  • 庭植えの場合は、乾燥がひどいときだけ水やりする。
  • 多肥にすると倒れやすくなるので、成長期に緩効性肥料を置き肥するか液体肥料を施す。
  • 花がら摘みや花茎の切り戻しを行う。

冬越しのやり方と注意点

次に冬越しのやり方についてですが、コモンマロウは耐寒性はあるものの、-5℃以下になると枯れてしまう可能性があります 。

冬場は霜や雪から守るために鉢植えは屋内に取り込むか、庭植えは覆いものをすることが必要です。

冬越しの方法は以下のとおりです。

  • 鉢植えの場合は、屋内に取り込むか、鉢底から保温材を敷く
  • 庭植えの場合は、株元に落ち葉や枯草などを敷き詰めて覆う
  • 水やりはほとんど必要ないが、乾燥がひどいときだけ少量与える
  • 肥料は施さない
  • 地上部が枯れたら株元から10cmほど残して切り戻す

コモンマロウは適切な管理をすることで長く楽しむことができるので、冬越し対策をして健康な株を育てましょう。

花が咲かない時の対策

コモンマロウの花が咲かない時の原因は、主に以下の3つに分けられます。

原因 補足
日当たり不足 日当たりと風通しの良い場所で育てることが大切です。日当たりが悪くても育たないことはないですが、成長が遅くなったり花付きが悪くなります。特に夏場は直射日光を避ける必要はありません。日陰や室内で育てている場合は、日当たりの良い場所に移動させましょう。
栄養不足 肥沃な土を好みます。土質が貧弱だと栄養不足になって花芽が形成されにくくなります。また、多肥にすると倒れやすくなるので適切な肥料管理が必要です。苗を植え付ける時に元肥として緩効性肥料を土に混ぜておき、追肥は春と秋に同じ緩効性肥料を1度ずつまいておきましょう。
摘心不足 草丈が高くなる植物なので、茎の先端を切って摘心しましょう。

コモンマロウは、種まきから開花まで約3か月かかります。(開花期は6月から9月頃)

花が咲かないと感じたら、できるだけ早い段階で上記の対策をしてみてくださいね。

コモンマロウの育て方に関するQ&A

ここでは、コモンマロウの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

  • 注意すべき病害虫は?
  • 北海道で栽培できる?

上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

注意すべき病害虫は?

コモンマロウ栽培で注意すべき病害虫は、主に以下の4つに分けられます。

  1. 斑点病
  2. 炭疽病
  3. フタトガリコヤガ
  4. ワタアブラムシ

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

斑点病

斑点病は、葉や茎に褐色から黒色の斑点が出る病気です。湿度が高くて風通しの悪い場所では発生しやすくなります。

斑点が広がって葉が枯れたり、茎が折れたりすることもあるので、斑点病に感染した部分は切り取って処分しましょう。

また、水やりは朝の涼しい時間帯に行い土の表面が乾くまで間隔をあけることが大切です。予防的に殺菌剤を散布することも効果的です。

炭疽病

炭疽病は、葉や茎に黒い粒状の菌核が出る病気です 。菌核は風や雨で飛散して感染を広げます。

葉や茎が枯れたり、花が咲かなくなったりすることもあります。炭疽病に感染した部分は切り取って処分しましょう。

また、水やりは朝の涼しい時間帯に行い土の表面が乾くまで間隔をあけることが大切です。予防的に殺菌剤を散布することも効果的です。

フタトガリコヤガ

フタトガリコヤガは、コモンマロウの葉を食害する害虫です 。幼虫は葉裏に隠れて穴をあけたり、葉の端を食べたりします。

成虫は夜行性で昼間は葉裏や茎の付け根などに潜みます。フタトガリコヤガに被害された場合は、手で取り除くか殺虫剤を散布しましょう。

ワタアブラムシ

ワタアブラムシは、コモンマロウの茎や花芽に吸汁する害虫です 。吸汁された部分はしおれたり、変形したりします。

また、ワタアブラムシはウイルス病の媒介者でもあります。ワタアブラムシに被害された場合は、水洗いするか殺虫剤を散布しましょう。

北海道でも栽培できる?

コモンマロウは丈夫で寒さにも強い植物なので、適切な管理をすれば北海道でも栽培できます。(冬越しも可能です)

実際に、北海道のハーブ農園ではコモンマロウを育てているところもあります 。

北海道でコモンマロウを栽培する際の注意点をご紹介します。

  1. 種まきは春に行う
  2. 土は水はけの良いものを選ぶ
  3. 日当たりと風通しの良い場所に植える
  4. 冬は霜や雪から保護する

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

1.種まきは春に行う
コモンマロウは種まきで簡単に増やすことができます。しかし、北海道では冬が長く寒いので、種まきは春に行うのがおすすめです。

春に種まきをすることで、夏までに苗を大きく育てることができます。種まきは直まきでもポットまきでも構いませんが、発芽温度は15~20℃程度なので温室やビニールトンネルなどを利用するとよいでしょう。

2.土は水はけの良いものを選ぶ
コモンマロウは水はけの良い土を好みます。湿気が多くて重い土では根腐れや病気の原因になるので、土壌改良材や砂などを混ぜて軽くふかふかにした土を用意しましょう。

また、酸性度は中性からややアルカリ性が適しています。

3.日当たりと風通しの良い場所に植える
コモンマロウは日当たりと風通しの良い場所を好みます。日当たりが悪いと花付きが悪くなったり、風通しが悪いと病気になりやすくなったりします。

また、背丈が高くなるので、倒れないように支柱やネットなどで支えることも必要です。

4.冬は霜や雪から保護する
コモンマロウは寒さに強い植物ですが、北海道では厳しい冬を迎えます。

霜や雪に当たると枯れたり凍傷したりする可能性があるので、冬は地上部を刈り取って株元から10cmほど残し、落ち葉や枯草などで覆って保温するとよいでしょう。

また、鉢植えの場合は室内や温室などに移動させることも考えましょう。

まとめ:コモンマロウの育て方について

コモンマロウは丈夫で寒さに強く、育てやすいハーブの一つです。

日当たりと風通し、水はけのよい場所に植えます。植えつけ場所や用土には有機物を加えます。

水やりは鉢植えの場合は鉢土が乾いたらたっぷりと与える一方で、庭植えの場合はほとんど必要ありません。

肥料は元肥として緩効性化成肥料を施し、春と秋に追肥します。多肥にすると倒れやすくなるので注意しましょう。

増やし方も簡単ですし、夏越し・冬越しも手間もかかりませんので、キレイな花が咲くコモンマロウを育てる際の参考にしてみてくださいね。

  • この記事を書いた人

「ハーブ民」編集部

北海道でハーブ苗の販売を行っている合同会社リンクウィットのハーブブログ編集部。 「初心者にもわかりやすく・楽しく」をモットーに、ハーブの魅力や育て方をハーブ愛MAXでお伝えしています! 姉妹サイト「ハーブティータイムズ」も楽しく運営中^^

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